臆病猫

2010年07月16日 00:00

湘南海岸‥‥そこは既に夏本番を迎えていた。http://admin.blog.fc2.com/control.php?mode=editor&process=load&eno=288#
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私が『東のエサ場』と呼ぶ場所。
ここには10匹ほどの野良が暮らしている。

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そのうちの一匹を紹介しよう。
もうじき顔を出すはずだから‥‥。



こいつは、いつも物陰に隠れている臆病で内気なヤツだ。
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周りをしきりと見回し、自分に危害を加える者がいないか確認している。


しばらくしてやっと姿を現した。
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しかしよく見ると、耳を後に向け警戒モード継続中だ。


この野良、肥っているせいか、それとも元来そうなのか‥‥、
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ひどく足が短く見える。


この野良には、もうひとつ他の猫にはない特徴がある。
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それが、この毛繕いのポーズだ。
以前も見たことがあるが、何かに縋って毛繕いをする。



そして見知らぬ人間を目にすると、毛繕いを中断する。
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その人間が見えなくなると‥‥、


すぐに同じポーズで、毛繕いを再開する。
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このように‥‥こいつは臆病で内気な野良である。


この野良がどうしてこれほど臆病になったのか、それには理由があった‥‥。
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その理由を知ったとき、思わず息を呑んでしまったことを今でもはっきり覚えている。


しばらくすると、臆病猫は再び元いた物陰に隠れてしまった。
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そこへ新たな野良が現れた。


私を見つめるその野良の眼は険しいものだった。
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果たしてこいつの性格は、臆病なのか、それとも豪胆なのか。





本日のミリオン
いつもの場所にミリオンの姿は‥‥なかった。

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ミリオンがエサ場から出歩くことは、ほとんどないはずだが‥‥


奥のねぐらも覗いてみたが‥‥
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ミリオンの姿はどこにもなかった。



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臆病猫 その弐

2010年07月17日 00:00

東のエサ場
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私が再度レンズを向けると、その野良は材木の陰に引き返してしまった。
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そして、そこからこちらの様子を窺いはじめた。


そこで私は左へ廻りこみ、その野良と相対した。
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ある程度の距離を保てば撮影はOKのようだ。


その時、ひとりの女性がエサ場に現れた。
すると、臆病猫がすぐにあとを追った。
そして私が以前『ロク』と名づけた野良もどこからか現れ、その女性の許へ急いだ。

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どうやらこの女性は、このエサ場を担当するボランティアのようだ。


ロクと臆病猫がエサに食らいついた。
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エサ場の奥から貫禄ある野良が悠然と歩いてきた。
この野良とは、これが初見だ。



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どこのエサ場でもそうだが、ボランティアの人が来るとカラスが集まってくる。
カラスはちゃんと憶えているのだ‥‥エサを持ってくる人の顔を‥‥

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そのことを熟知しているその女性は、カラスにもエサを与えた。
ところが何を思ったのか、先ほどの貫禄猫がそのエサにつられてカラスに近づいていく。



その女性が声をかけると、貫禄猫はちらりと振り返った。
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しかし貫禄猫は、その制止を聞かず、カラスと奪い合うようにエサを食べはじめた。
この野良、貫禄あるのは体だけではないようだ‥‥



この女性の名は、他のボランティアの人から何度も聞かされていた。
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Kさんは、野良の世話をはじめて8年ほどになると言う。
このエサ場は野良の数が多いから、その世話も大変だと思われた。



私達はしばらくその場で話しこんだ。
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そのうちKさんの話が、この臆病猫に及んだ。
この野良は、過去にとんでもない経験をしていた‥‥



臆病猫はミケと全く同じ危難に遭っていたのだ。
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ミケの場合は首だったが、臆病猫は頭だった‥‥
そのボウガンの矢は、この小さな頭を射抜いていたと言う。
さらにKさんは言った「私が矢を抜こうとしても抜けなかったの」と。
結局病院で矢を抜いてもらったそうだ。



そんな経験をしたら臆病になって当たり前だ。
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この野良は最後まで私を警戒して、近づいてこなかった。
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「それでいい」


「お前もそうだ‥‥」
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これからも臆病でいた方がいい。「見知らぬ人が近づいて来たら、逃げろよ‥‥いいな、臆病猫‥‥」





今日、私はある人に会うため、久し振りに早朝の海岸へ足を運んだ。
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約束を交わした訳ではないが、運よくその人と会うことができた。


さらに、昨日姿を見せなかったミリオンにも会えた。
ミリオン-01.jpg
「ミリオン、昨日はどこへ行ってたんだ、心配したぞ」


そう言った私を、ミリオンはクールな眼で見返した。
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そして私の目の前で毛繕いする余裕をみせた。





今日の午後、ミケに逢うため、ひとりの若い女性が東京からやって来た。
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この続きは、明日にでも紹介するつもりだ。



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臆病猫 その参

2010年07月18日 00:00

今日は三連休のど真ん中‥‥茅ケ崎海岸はすっかり夏模様だ。
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昨日、私が知らぬ間に梅雨明け宣言がなされたようだ。


私はいつもどおり、まずミケに逢いにいった。
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そして「ミケ、今日もお前の仲間の顔を見てくるよ」とミケに報告した。


それから私は海風に背中を押されるようにして、東へ向かった。
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東のエサ場
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いきなり一匹の野良の姿が、私の目に飛び込んできた。


それは顔の大きい、オヤジのような野良だった‥‥
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この野良は、近くにあるソックスのエサ場で一度見かけた記憶がある‥‥


私はしばらく気づかなかったが、この写真の中にもう一匹野良の姿が写っている。
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目を凝らしてよく見てほしい‥‥物陰に浮かぶふたつのちいさな光を‥‥


物陰に黒猫‥‥ヘタな擬態より発見され難いだろう。
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ここには数匹の黒猫がいる‥‥この黒猫と初見なのかどうか‥‥私には分からない。
人の顔もまともに憶えられないオヤジにとっては、至極当然のことだと諦めた。



挨拶代わりに、カリカリを与えてみた。
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この黒猫、食べている間も周りを警戒し続けている。
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「それでいい‥‥警戒心の強い方が長生きできるからな」


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ところがそこには‥‥もう一匹、野良がいた。
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それは、臆病猫だった。


臆病猫は私の姿を認めると、ゆっくりとネットの中から姿を現した。
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そして、周囲に誰もいないか確かめはじめた‥‥





東京からやって来た若い女性は、私が急遽作ったミケの遺影をしばらく見つめていた。
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彼女の名は『momoさん』ブロガーであり、サーファーでもある。
私のブログを、彼女は自身のブログで紹介してくれた。⇒『MMK BLOG』



そこへKおじさんがやって来た。
Kおばさんは用事があり、今日は出かけていると言う。

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momoさんは、私のブログでKおじさんのことを知っていた。
Kおじさんには、東京からミケに逢いにくる女性がいることを教えていた。
しかし、時間までは知らせていなかった‥‥なのに、こうして遇えた‥‥
おそらくミケが遇わせてくれたのだろう。



自然と、ふたりの話は弾んだ。
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momoさんは生前のミケに一度も逢っていない。
彼女が最初にミケの姿を見たのは、dodoさんのブログだった。
そして、そこにリンクされていた私のブログを知ったのだと言う。

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以来、私のブログでミケのことをずっと見ていた。


それから私達は、サイクリングロードを西へ向かった。
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この写真を見たKおばさんが、ヘンな焼き餅を焼かないよう祈るばかりだ。
私が見たところ、Kおじさんの鼻の下はいつもと同じだった‥‥はず‥‥


momoさんは、ミリオンのエサ場へ入っていった。
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しばらくの間、momoさんはミリオンと話をしていた。
Kおじさんとは、ここで別れた。



私はmomoさんに請われるまま、船宿エリアへ案内した。
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momoさんの相手をしているのは、マサムネのようだ。


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コジローは水上バイクの上で寛いでいた。


初対面のmomoさんを警戒していたコジローだが、エサを眼の前にすると態度が変わった。
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そんなコジローを見てmomoさんが一言「現金ね~」


さらに追加のエサをもらうコジロー。
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「オヤジからエサ貰うより、若い女の人から貰った方が嬉しそうだな」
私には、コジローの鼻の下がいつもより長く見えた。



momoさんが、エサ場のトレイにエサを置くと‥‥
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どこからか現れた三毛猫とコジローが、争うようにエサを食べはじめた。

momoさんは、駐車場が閉まる午後6時ぎりぎりまで茅ケ崎海岸にいた。
そして再会を約束して、私達は別れた。







本日のミリオン
今日のミリオンは、何故か機嫌が悪い。

ミリオン-01.jpg
そこで私は持っていたカリカリを与えた。


これはほぼ完食した。
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こういう時、長居は無用だ。
「ミリオン、今度来るときまで機嫌直しておいてくれよ」




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臆病猫 その四

2010年07月19日 00:00

今日は3連休の最終日。
午後4時近いこの時刻になっても、湘南海岸は多くの人で賑わっていた。

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私は今日も、ミケに逢いに行き‥‥そして話をした。
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話の内容は、ほとんどが私の愚痴になってしまったので、ここではとても紹介できない。


重度の耳疥癬に苦しむ白猫、ミリオン
ミリオンのエサ場には先客がいた。

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ミリオンは、貰った猫缶をガツガツと食べていた。


この夫妻とは、ミケのエサ場で何度か会っていた。
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月に数回、こうやってミリオンに逢いにくると言う。
ミリオンも、この夫妻に親しみを持っているようだ。



夫妻が去ると、ミリオンはエサ場の中へ戻っていった。
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そして、再びエサに食らいついた。
私はミリオンの食欲旺盛な様子を見て、思わず微笑んだ。






私は、臆病猫にもエサを与えてみた。
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すると、まず右を見て‥‥


次に、左を見て‥‥
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そして、やっとエサへ口をつけた。


この臆病猫は、常にビクビクと何かに怯えている。
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私は思った‥‥この野良に心安らぐ時はあるのだろうかと‥‥


その臆病猫が、『地面ゴロゴロ』を披露してくれた。
勿論、私は初めて目にする。

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だが、地面ゴロゴロはこれだけで終わりを告げた。
臆病猫と呼ばれる所以が、ここにある。



いつもビクビクしているこの野良を、私はいつしか『ビク』と呼んでいた。
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『ビク』‥‥その謂れを本人が知ったら嫌がるだろうが、私の乏しい語彙からはこれ以上の呼び名は浮かんでこない気がした。


と云うことで、今日からこの野良のことを『ビク』と呼ぶことにした。
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ちなみに、ビクはレディーだ。
ビク自身は捨て猫ではなく‥‥捨て猫の母から生まれた。



だからビクは人の温もりを、ほとんど知らずに育った。
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ただ、ビク本人がそれを望んでいるかどうかは‥‥まだ、分からない‥‥


その時、ウォーキング中の人が休憩のためエサ場に入ってきた。
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ビクは、固まった。


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私がちょっと目を離している隙に、人もビクも姿を消していた。


ときどき間の抜けた隠れ方をするが、総じて猫は隠れるのが巧い。
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私は、敢えてビクを捜さなかった。



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反目する猫

2010年07月27日 00:00

門外漢の私には分からないが、今日は波乗り日和のようだ。
平日にもかかわらず、海はサーファーやボディーボーダーで賑わっていた。

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今日はミケの初月命日にあたる。
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歳を重ねる毎に年月が経つのを加速度的に速く感じるようになったが、この1ヶ月は逆の感覚を覚えていた。
私はミケが逝ってからもっと月日が経っているように思えて‥‥仕方がない。




この写真立てはKおじさんが提供してくれた。
そしてこのイーゼルを思わせるスタンドは、Kおじさん手作りのものだ。
あり合わせの物で作ったにしては、見事な出来映えだ。

ミケ100727-02.jpg
K夫妻は毎日ミケに逢いにきている。
そしてこれらの物を管理しているのもおふたりだ。




重度の耳疥癬に苦しむ白猫、ミリオン
ミリオンはエサ場の奥にいた。

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しばらく私の顔を見ていたミリオンだが‥‥、


今日の反応はいつもより速かった。
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ミリオンは鳴き声を上げながら、私の足に擦り寄ってきた。


私はそんなミリオンの体を、何度も撫でた。
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ミリオンは既にエサを貰っていたようだが、私の与えたエサも食べてくれた。





東のエサ場
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私の持ってきた猫缶にいち早く口をつけたのは、ロクとビクだった。


そこへ、長毛の黒猫がどこからか現れた。
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私は、その黒猫にも猫缶を与えた。


この時、ロクが姿を消した。
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この黒猫のせいか‥‥?


今度はビクが消えた。食べかけのエサを残して‥‥。
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するとそのエサを求め、違う黒猫が現れたのだが‥‥、


しばらくすると匂いを嗅ぎつけたのか、植込みの奥からもう1匹野良がゆっくりと近づいてきた。
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そして、黒猫からエサを奪った。


それを察知した手前の黒猫が、いきなり退散した。
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このハチワレ、他の野良に恐がられているのか‥‥?


その時、私の足元でガサガサと物音がした。見ると、ビクがブルーシートから顔を出していた。
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ビクは怖々とエサに口を近づけた。


しかしハチワレが近づくと‥‥、
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ビクも黒猫も遁走した。


ハチワレは、残った私にも一瞥をくれた。
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そして私に背を向け‥‥その場へうずくまった。
私はその泰然としたハチワレの態度に、頼もしささえ感じた。



ロクには別の場所で、改めて猫缶を与えた。
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そのロクが急に顔を上げた。
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次の瞬間、ロクは慌ててエサから離れていった。


ロクが見ていた方を振り返ると、先日会った顔の大きいオヤジのような野良が悠然と近づいてきていた。
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ロクはうしろも振り返らず、防砂林の方へ一目散に駆けていった。


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そして‥‥、ハチワレとオヤジが対峙した。



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生きる術

2010年07月28日 00:00

湘南の海には、今日も波を求めて、多くのサーファーやボディーボーダーが集まっていた。
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重度の耳疥癬に苦しむ白猫、ミリオン
ミリオンは、エサ場の入口で涼をとっていた。

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そこは海風が適度に吹き込む、絶好の場所だった。


今日も私の姿を認めると、足元に擦り寄ってきた。
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強くなってきた海風を嫌ってか、しばらくすると元の場所へ戻っていった。
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そのミリオンの表情は、いつもより穏やかに見えた。





東のエサ場
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ハチワレとオヤジが睨み合ってから1分ほど経った時だった。


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オヤジがゆっくりと体の向きを変えはじめた。


そして、体を反転させたオヤジは、そろりそろりと歩を進めた。
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そうしてハチワレの姿が見えない場所に来ると、おもむろに振り返った。


オヤジはしばらくの間、そうしていた。
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どうやら顔が大きいだけでは、エサ場のボスになれないようだ。


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睨み合いに勝利したハチワレも、植込みの奥へ姿を消した。
私はその後姿に、威厳さえ感じた。



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オヤジにも猫缶を与えてみたが‥‥、


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廃材の中へ潜りこみ、それから姿を見せることはなかった。


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オヤジが見向きもしなかった猫缶は、そのまま物陰に隠れたビクへ与えた。


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猫缶を食べ終えたビクが、物陰から顔を覗かせている。


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周囲の安全を十分確認してから、おもむろに姿を現した。


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そして‥‥私の足元に擦り寄ってきた。


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いつも何かに怯えている海岸猫ビク‥‥。
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この野良は、ボウガンの矢で頭を射抜かれた経験を持つ。
ビクの怯えが、この時のトラウマによるものなのか‥‥私には分からない。
でもビクにとっては怯えこそ、生きていく上で必要不可欠なモノなのだろう。



よく見ると、ここにも怯えを生きる術にしている野良がいる。
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しかしこの黒猫、いつからここにいたのだろう‥‥?


カラスは、食べ物を持ってくる人間の顔を記憶する。
この能力も、彼らが生きていく上で必要な術だ。

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カラスを撮影している隙に、ビクの姿が見えなくなった。


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私を見つめるビクの眼は、何故か険しかった。



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怯える猫

2010年08月11日 22:52

私が訪れたとき、湘南海岸には強い海風が吹きつけていた。
気をつけていても、その海風の飛ばす砂が、眇めた目や口の中へ飛び込んでくる。

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重度の耳疥癬に苦しむ白猫、ミリオン
強い海風を避けるため、ミリオンは防砂ネットの中にいた。
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私が名を呼ぶと、一度は足許に近づいてきたが‥‥、


吹きつける海風の強さに閉口したのか、再び防砂ネットの中へ避難した。
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仕方なく、私の方からミリオンへ近づいていった。


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薬入りチーズを差し出すと、素直に嚥下した。


防砂ネットの中にいても、強い海風は容赦なく入り込んでくる。
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「ミリオン、今日は海風が強いな~」
ミリオンは、そう話しかけた私を無言で見つめ返した。



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西の空を見ると黒い雲が見えた。明日の天気はすぐれない、と予報でも告げていた。





東のエサ場
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私が置いたエサへ真っ先に食らいついたのは、ロクだった。
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そこへ臆病猫のビクが、慎重な足取りで近づいてきた。


しかし途中で歩みを止め、ロクの様子を窺いはじめた。
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黒猫も姿を現した。


エサを食べ終えたロクがおもむろに振り向くと、ビクは慌てて逃げだす。
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同じエサ場に棲む野良をも恐れる臆病な猫‥‥、それがビクだ。


ロクが頭上に陣取ったため、ビクはしばらく身動きができないでいた。
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ビクが、ようやく物陰から出てきた。
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ロクはその場所が気に入ったのか、動こうとしない。
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するとビクは助けを求めるように、私の足許に来てうずくまった。


臆病なくせに、人懐こい‥‥、ビクは変わった猫だ。
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ここで生まれ、今年6歳になるこの海岸猫は、4年前ボウガンの矢で頭を射抜かれた。
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臆病な性格は、その時のトラウマによるものなのか‥‥私には知る由もなかった。


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そのとき、ひとりの女性がエサ場にやって来た。
どこに隠れていたのか数匹の海岸猫が姿を現すと、その女性の許へ駆けていく。



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優しい訪問者

2010年08月12日 22:51

台風の影響か、夕刻の湘南にはまだ小雨が降っていた。
その雨水が流れ込んだせいで、砂浜に打ち寄せる波は薄汚く濁っていた。

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それでも、西の空には明日の天気を予感させる陽の光が、雲の狭間から漏れていた。



重度の耳疥癬に苦しむ白猫、ミリオン
ミリオンは、雨と風を避けてエサ場の中にいた。
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私が制止したにも拘らず、ミリオンは雨が降るエサ場の外へ出てきたが‥‥、


雨に濡れるのを嫌い、すぐエサ場の中へ引き返した。
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私は、エサ場の中で薬入りのチーズを与えた。


ミリオンは寝床へ戻った。
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そして、いつもより大きく眼を見開くと、私の顔をしげしげと見つめた。


遊びに熱中する子供達にとって、少々の雨など何の障害にもならない。
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私が海岸を離れる時、にわかに雨脚が強くなった。





東のエサ場
その女性は、このエサ場を担当するボランティアのKさんではなかった。
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私は先日初対面の挨拶をしたばかりだが、ここに棲む野良たちとは長い付き合いのようだ。


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ビクと黒猫は他の野良がいるからか、離れたところで待機している。


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ロクもエサを貰っている。


一方ビクはといえば‥‥、東のエサ場87-14.jpg
貰ったエサを、他の野良に横取りされていた。


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私が与えたエサを独り占めして満腹になのか、ロクはエサを残した。


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エサを食べ損ねたビクは、頭上にロクが残したエサのあることを知らない。


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人間と同じように、持って生まれた性格で野良の生き方もある程度決まってしまう。


野良にとって臆病であることは、決して悪いことではなく、むしろ野良として生きてゆく上で必要な資質だ。
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だから臆病な性格のせいでエサを貰い損ねても、それは致し方ない。


その優しい訪問者は、ビクのため物陰に新たなエサを置いた。
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臆病な野良たちが生きてゆけるのは、それぞれの性格を知っている、この女性のような人がいればこそだ。


エサをやり終えた優しい訪問者は、やがて帰っていった‥‥。
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ロクに見送られて‥‥。


そしてもう一匹、名残惜しそうに見送る野良がいた。
東のエサ場87-21.jpg
ビクは女性の姿が見えなくなっても、去っていった方をしばらく見つめつづけていた。



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警戒する猫

2010年08月13日 21:53

夕刻の湘南海岸は灰色の雲に覆われ、江ノ島も霞んで見えた。
海岸100813-01.jpg


重度の耳疥癬に苦しむ白猫、ミリオン
強い海風が吹いていないのに、何故かミリオンは防砂林の奥にいた。
ミリオン100813-01.jpg
私からミリオンへ近づいたが、ネットに囲まれた防砂林はさすがに蒸し暑い。


私が一足先に防砂林から出ると、ミリオンもネットの隙間から外へ出てきた。
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ミリオンは、薬入りチーズをすぐに嚥下した。


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海風で涼を取るミリオンは、時折確かめるように私を振り返った。


そこへ、ミリオンの世話をしているカップルが現れた。
その夫婦は、何年も前からミリオンのことを知っていると言う。

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ミリオンも、甘えた仕草で寄り添っている。


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好物のエサを貰うと、ミリオンはすぐに口をつけた。


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私は夕闇の134号線を越えた‥‥
調べると、日没時刻が夏至の時より30分以上も早くなっていた。






東のエサ場
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東のエサ場87-22.jpg
優しい訪問者を見送ったロクは、侘しげだった。


私が近づくと、ロクは眼を剥いて振り返った。
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私だと分かると‥‥ロクは安堵の表情を見せた。


ところが、ロクは再び眼を大きく見開いた。
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よく見ると、ロクの視線は私を通り越して、別のモノに向かっている。


私が後ろを振り向くと、自転車に乗った人と子供が通り過ぎていった。
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ロクは人影が見えなくなるまで、注視しつづけた。


そして、より安全なネット近くに、ロクは居場所を移した。
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すると、また眼を剥いた。


黒猫も身を潜め、警戒モードに入っている。
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彼らは、いつもこうして通り過ぎる人の動向に注意を向ける。自分の身を守るために。


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人通りが絶えてしばらくすると、やっとビクが物陰から姿を見せた。
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そして、私の足へ擦り寄ってきた。


ビクは見知らぬ人が近づくと、その姿を消してしまう。
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私は撮影するため、ビクからゆっくりと離れた。


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すると、不安を感じたのか、ビクは再び私の足許へうずくまった。


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そうしているうち‥‥東のエサ場は夕闇に包まれはじめた。



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大胆な臆病猫

2010年09月01日 23:44

今日は防災の日‥‥しかし湘南海岸に、それを感じさせるものは何もない。
厳しい残暑のなか、海で興じる人が僅かにいるばかりだ。

海岸100901-01.jpg


海岸100901-02.jpg
海の家の解体が始まっていた‥‥数日もすると、ここは元の砂浜に戻る。


重度の耳疥癬に苦しむ白猫、ミリオン
今日も、ミリオンが姿を現すことはなかった。
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ゆきママさんからの報告によると‥‥
昨日は、TNさんがハムに巻いた薬をミリオンに与えたら一飲みしたとあった。
そして今朝は、ゆきママさんがチーズに包んだ薬の投与に成功している。






東のエサ場
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臆病猫のビクが、私を迎えるように姿を見せた。


そして、私が写真を撮るためしゃがむと‥‥
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私の足元に擦り寄ってくる。


いかにも撫でて欲しそうな態度を見ると、撮影は一時ストップせざるを得ない。
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最近は、いつもこんな調子だ‥‥ミケもそうだったが、慣れ過ぎた野良は被写体に適さない。


その時、私達のすぐ側に一羽のカラスが、いきなり舞い降りてきた。
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そして小さく跳ねながら、エサ場へ近づいていった。


どうやら、野良達の食べ残したエサがないか確かめに来たようだ。
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何を思ったのか、私の側を離れたビクがそのカラスへ近づいていった。


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いったいビクは、何をするつもりなのか‥‥?


ビクの様子をしばらく観察していた私は、気づいた‥‥
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ビクの目的はカラスと同じだ‥‥ビクは、カラスの行動を見てエサが残っていると思ったのだ。


次の瞬間、カラスが大きく羽ばたくと‥‥
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ビクは大慌てで駆け出した。


ビクがいなくなると、カラスは悠然と地面に下りてきた。
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そして、ゆっくりとエサ場の探索を再開した。


東のエサ場811-10.jpg
この野良‥‥臆病なくせに時折大胆な行動をとる。


東のエサ場811-12.jpg
道路から死角になるトタンの陰‥‥ビクお気に入りの場所だ。


東のエサ場811-13.jpg
でも、そんな場所にいても、ビクが周囲への警戒を怠ることは‥‥決してない。



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紛らわしい猫

2010年09月06日 23:23

夕刻の湘南海岸には、強い海風が吹きつけていた。
海岸100906-01.jpg


重度の耳疥癬に苦しむ白猫、ミリオン
ミリオンはエサ場を留守にしていた。
しばらく待っていたが‥‥姿を現すことはなかった。

ミリオン100906-01.jpg
昨日の朝、ゆきママさんからミリオンへの薬投与が成功したと報告を受けた。
ミリオンは、昨日で31回薬を飲んだことになる。
途中1週間空いたのでその分延びたが、予定の期間を満たした。
今日から薬を与えないで、しばらく様子を見ることになっている。






東のエサ場
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私がエサ場へ着いたとき、二匹の野良が姿を見せていた。


それは、臆病猫のビクと‥‥
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そのビクの様子を頭上から窺うロクだった。


取り敢えず、二匹にカリカリを与えることにした。
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すると、どこからか黒猫が現れ、エサを食べるビクとロクを見つめだした。


先にビクがエサを食べ終え、その場から足早に去っていった。
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ロクもすぐにその後を追った。


ビクは物陰へ‥‥
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そしてロクは資材の上へ‥‥それぞれお気に入りの場所へ戻った。


黒猫が、私の与えたカリカリを食べていると‥‥
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もう一匹野良が現れた‥‥それも瓜二つの黒猫が‥‥


以前、このエサ場で何度か遇った女性に、この黒猫二匹の見分け方を教わったことがある。
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「私は体の大きさで見分けています」とその女性は言ったが、私は未だに見分けがつかない。


何故なら、私には体の大きさもほぼ同じに見えるからだ‥‥
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こうして二匹を目の前にしても‥‥その酷似振りを再確認するだけだった。


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同じエサ場に棲む他の野良は、どうやって識別しているのだろう‥‥


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ロクに訊いてみようとしたら‥‥逃げられた。


私が戻ると、先に現れた黒猫の姿がなかった。
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そこで、後から現れた黒猫にもほぼ同じ量のカリカリを与えた。


この黒猫、先の黒猫といったいどこがどう違うのだろう‥‥?
東のエサ場809-12.jpg
その時、ふと横を見ると‥‥その黒猫の様子を窺っているビクの姿があった。
このあと、臆病猫のビクは意外な行動にでた。




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