夏と共に終わる

2015年09月02日 23:00

記事のあとに『 重要なお知らせ 』があります。

併せてご覧ください。


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湘南海岸、夏。





良いうねりが来ているのか、多くのサーファーが海に入っている。





それでは、しばし地元サーファーたちのライディングの模様を見てみよう。

























































初めて当ブログを訪問した人は、サーフィンブログと勘違いしたかもしれない。

実は今回の冒頭シーン、私の敬愛するブロガーでありサーファーでもある “dodoさん” へのオマージュなのだ。

『SURF RESEARCH』『SURF RESEARCH B-SIDE』







無論、dodoさんの足元にも及ばない私の未熟な写真をオマージュと呼ぶのは、おこがましいと承知している。

ただこのブログは、稀代の海岸猫である “ミケ” との邂逅、そして先輩ブロガーdodoさんにインスパイアされて始めたから、訳あって今回どうしてもサーフィンのシーンを掲載したかったのだ。








次に私が足を運んだのはランが暮らすエリアだ。


この日のランは機嫌が良いらしく私が名を呼ぶと、すぐに防砂林の中から姿を見せてくれた。





だが道を往来する人が気になるようで、ランは座り込んだままなかなか動こうとしない。



そしてついには不機嫌そうに顔をしかめてしまった。やはりニンゲンが多くいるときは道路に近づきたくないのだろう。


それならこちらから側に行こうと思い、カメラを構えたまま足を一歩踏み出したときだった。

ランはおもむろに立ち上がると、ゆっくりした歩度でこちらへ向かってきた。


ランはそのまま真っすぐ私のほうへ近づいてくる。





ところがランは私の目の前でいきなり方向転換すると、防砂柵の脇に体を横たえた。



しかも表情は険しい。その鋭い視線は、私の背後を走る道路を行き交う人たちに向けられている。


では何故、そこまでしてこんな人目に付く場所に陣取っているのか。

私が思うに、ネットが張り巡らされている防砂林の中は風が通らず蒸し暑いからだろう。
いくら短毛種のランとはいえ、盛夏の高い気温には閉口するはず。



強い海風なら防砂林の中へも少し入っていくが、あいにく今日は海風は吹いていない。

それに加え夕刻の今も、日盛りの暑熱が居座っているから防砂林の中はさぞや蒸し暑いはず。


だから私という保護者がいるうちに防砂ネットの外で夕涼みをしようと思ったのだろう。



外で暮らす猫は皆そうだが、ランはエアコンの涼しさもストーブの暖かさも知らない。
それに、クッションの柔らかさも布団の暖かさも知らずに育った。



何よりもまず、ホームレスの人と暮らしているときには知っていた、人の膝の温もりを忘れてしまっていることが哀しい。



実際に何度か私の膝に乗せてみたのだが、ランは嫌がってすぐに飛び降りてしまう。


ランにとっては枯れ草がクッション代わりだ。



夏は焼け付くような日差しを避け防砂林の中で息を殺し、冬は凍て付く寒風を防ぐために、
やはり防砂林の中で身を丸める。



外で暮らす子たちはそれぞれ様態は違えど、生き延びるための要諦は基本的に変わらない。



私は束の間の浅い眠りについたランの側から離れず、その場で見守ることにした。







しばらく待っていると、ランが起き上がったので、食事を与えてみた。

すると、普段は申しわけ程度に口を付けるだけのランが、この日はよく食べる。
食事はいつも早朝に1日分をまとめて貰っているので、猫缶などはこの時期の暑さで傷んでいるからかもしれない。



そのときだった。

「また出てきやがった!」といきなり背後から男の声がした。

明らかに、しゃがんでいる私の頭越しにランへ向けて発せられた台詞である。

私は立ち上がり、50センチの距離でその男と向き合った。

赤いキャップ、銀縁の眼鏡、そしてその奥にいかにも酷薄そうな三白眼が光っている。

この男は私のことを知らないが、私はこの男を知っている。推測が正しければ名字も自宅の場所も知っていることになる。

加えてこの男は知らない。猫のことになると私の性格は大魔神のごとく激変するのを。

私は上目遣いに男の三白眼を睨(ね)めつけながら「ナンだと!、この子が出てきちゃ悪いのかよ!ええ、おい!」と伝法な口調で言い放った。

男の顔が一瞬で引きつり、薄い唇がいびつに歪む。本人は笑ったつもりだろうが、それは笑顔とはほど遠い醜怪なものだ。

そこへ青いキャップを被った連れの男が近づいてきて、三白眼を促した。

2人は私に何も言わず、連れ立って歩道橋を上がりながら笑い声をあげる。

私はその後ろ姿をずっと睨んでいた。





赤いキャップの男は、ソックスエリアで頻々として起こったエサ場荒らしの犯人だと、知人に教えられた人物と特徴が一致しているのだ。

キャップ、眼鏡、そして一番特徴的な、ある剣呑なモノを三白眼は常に携帯している。

それは海岸散策には絶対に不必要な代物で、ほかの人が持っているのを私はついぞ見たことがない。

また先ほどのランへ対する三白眼の言い様には、明らかに猫への憎悪が含まれていた。

私は2人が消えた歩道橋を睨みながら呟く。「お前の化けの皮、いつか引剥がしてやるからな」


殺気じみた私と三白眼との遣り取りに驚いたのだろう、ランは独りエサ場に戻っていた。

「ごめんなラン、びっくりさせて。でもあのニンゲンには絶対に近づくんじゃないぞ」


三白眼の持っている “得物” で殴られたら、怪我では済まないだろう。
この子の小さな頭など簡単に砕かれるに違いない。




野良猫が生き抜いていくには、さまざまな危難を乗り越えなくてはならないが、最大の外敵は悪心を持ったニンゲンなのは自明である。


さて、私も大抵の人は持ち歩かない変わったモノを持っている。ただし三白眼が携帯しているような物騒な代物ではない。



この小さなピペット様の容器に、0.75mlの薬が入っている。
品名を『 レボリューション 』といい、犬と猫の罹る可能性がある複数の病気の予防に効果がある。
(詳細を知りたい方はググってください)


これを猫が自分で舐めることのできない首の後ろに滴下する。



罹患する可能性の高い野良猫にこそ、こういう薬の投与が必要だ。



やがてランは再び浅い眠りについた。私はランの眠りの邪魔をしないよう静かにエサ場を離れた。












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『 重要なお知らせ 』


当ブログを開設したのが2009年10月、今月で5年11ヵ月が経とうとしています。

開設当初はブログのことなどまるで分からず、手探り状態でしたが、周りの人の応援や
アドバイスもあり、何とか今までやってきました。


特に先輩ブロガーのdodoさんにはブログへのアドバイスや本人が
ブログに登場してくれるなど大変お世話になりました。この場を借りてお礼申し上げます。


「dodoさん、本当にありがとうございました。なかなか会えなくて残念に思っています」

さてそろそろ本題に入らないと、皆さんに叱責されそうなので主旨を述べさせていだきます。

突然ではありますが、今回の話をもって『ミケとチビの湘南海岸物語』は終幕となります。

皆さんは唐突に思われるでしょうが、実は私としてはずいぶん前から考えていたことで、
最終的な決断をしたのも今年の春先のこと。


ここ数年は体調不良や実家で不幸が相次いだこともあり、更新が滞りがちになりました。

また去年の秋よりさらなる体調不良に陥り、海岸を訪れる機会が激減し、
仔猫の捕獲もままならない日々を便々と過ごしています。


これではネタも無くなり、早晩ブログを休止せざるを得なくなるのは明々白々。

復調の兆しが見えないままではブログ再開の目処もたたず、私自身も慙愧に堪えない
思いながら、やむなくブログの更新停止という決断をくだした次第です。


これ以上いくら文言を羅列しても、とどのつまりは贅言になるので、これまでとします。

皆さん、今まで応援ありがとうございました。
それでは御機嫌よう、さようなら!














と、

ここまでは今年の春に構想した別れの挨拶文。

ところがそれから事情が変わり、ブログを引っ越すことにしました。

新しいブログタイトルは『 しっぽを持った天使 』(仮題)

ほかのブログサービスに引っ越したのですが、何故かどのテンプレートでもレイアウトが
崩れてしまい、結局FC2内での引っ越しに落ち着きました。


ただ海岸へはときどき行けるようになったのですが、復調には未だ遠く、
引っ越し作業が完了していません。


作業が完了した折にはある程度進捗したら、当ブログでご報告いたします。


管理人:wabi





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