Good people

2010年04月18日 23:56

PM 00:30
今日の湘南海岸は、暖かな昼下がりを迎えていた。
しかし、それはここ数日と比較してのことだ。
本格的な春の陽気には程遠く、ひんやりとした風が吹いている。

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それでも海岸は休日ともあって、多くの人で賑わっている。


ミケは今日も日向ぼっこデッキにいた。
ミケエリア100418-01.jpg
「ミケ、そこは暖かそうだなぁ」


サンマの姿は見えない。
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ミケは、私が写真を撮るためにしゃがむと近づいてくる。
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とにかく、私に近づこうとする。


そこで、私はミケから遠くに離れた。
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それでもミケはトコトコと歩いてくる。


そのミケの眼つきがいきなり険しくなった。
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私が振り返ると、遊歩道を歩いて来る人が見えた。
その人はミケの迫力に驚いたのか、来た道を引き返していった。



私は今日も、サンマを捜しに西へ行くことにした。
ミケエリア100418-06.jpg


ボス母のエサ場にはサンマの姿はない。
ボスエリア100418-01.jpg
次の訪問先はボスエリア


エサ場の中を覗いたら、いきなりサンマの後姿が目に入った。
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サンマは、独りぽつねんとしているように見えた。


ところが、そうではなかった。
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サンマはさっきから盛んに上を見上げている。そのサンマの視線の先を追ってみると‥‥


松の枝の上に、猫の姿が見えた。
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それはここに棲む三毛だった。サンマに追われて松の木に逃れたのだ。
この光景は、一週間前にあらしさんが目にしていた。



サンマはその場に横たわった。どうやら長期戦を覚悟したようだ。
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サンマは相変わらず鼻水を垂らしている。今日は鼻提灯を作っていた。
この状況で、サンマの鼻水を拭き取るつもりはない。



三毛はサンマの様子を窺っている。
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こいつにとって、サンマの接近はさぞ迷惑なことだろう。


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「サンマ、お前は木に登れないのか?」


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二匹の睨み合いは、しばらく続いた。私が来てからでも50分が経とうとしていた。


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サンマは三毛との睨み合いを止めた。


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そして、甘ったるい鳴き声を発しながら藪の中へ姿を消した。


「おい、サンマがまた戻ってくるかもしれないから、しばらくそこにいた方がいいぞ」
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この藪の中を、サンマは西へ移動しているようだ。
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私は、サンマが藪から出てきそうな場所へ先回りした。


果たして、しばらく待つとサンマが姿を現した。
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私はサンマに近づいて「サンマ、何処へ行くつもりだ?」と訊いた。


するとサンマは踵を返し、再び藪の中へ入っていった。
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さっきの場所へ戻ると、既に三毛の姿は消えていた。
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サンマは、まだ藪の中にいるようだ。


私は用事があり、40分ほど海岸から離れていた。
風景100418-02.jpg


再びミケのエサ場に行ってみると、ミケはよしずの上で日向ぼっこをしていた。
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そして、サンマは戻っていた。
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サンマが戻っていることは、途中で会った猫好きおじさんから聞いて既に知っていた。


ミケは日向ぼっこの場所を替えた。
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それは、サンマから遠ざかるためのように思えた。


サンマの後姿が、何やら侘しく感じる。
ミケエリア100418-10.jpg


ミケが自分の影をじっと見つめている。
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そんなミケの様子を見て、私はふと思った。ミケは自分の姿を鏡で見たことがあるのだろうかと‥‥


そこへ、KおじさんとKおばさんがやって来た。
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そして、いつものように二匹の世話をする。
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Kおじさんは、ミケを愛しそうに撫でてから帰っていった。


ミケエリア100418-14.jpg


サンマが西側の植込みに入っていく。
ミケエリア100418-15.jpg
いつもの場所にうずくまり、まどろみ始めた。


ところが、そこへエサを持ってIおばさんが現れた。
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サンマはIおばさんのエサに食らいついた。


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ミケはゆっくりとエサに口をつけた。


そこへ、TANYさんがやって来た。
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TANYさんは、ミケの食事の様子を静かに見ている。
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ミケもTANYさんを気にすることなく、エサを食べ続けている。


TANYさんが地面に腰を下ろすと、ミケがすかさず膝の上へ乗ってきた。
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TANYさんの膝は、ミケを優しく受け止めた。


TANYさんは「蚤はいるのかな?」と言った。
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そうして、ミケの毛を掻き分けて蚤を探し始めた。結局、ミケの身体から蚤は見つからなかった。


今度は健康診断が始まった。眼から始まり‥‥
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歯、耳、とTANYさんは遠慮なしに調べていく。ミケも逆らうことはない。


ミケの表情は、あくまでも穏やかで幸せそうだ。
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家猫にあって、野良猫にないもの‥‥それは、いつでも乗れる温かい膝だ。


TANYさんは、ミケの頭に上着を被せるという荒業を出した。
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それでもミケはじっとしている。


この頃から、急に風が冷たくなった。
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ミケはさらにTANYさんに身体を寄せていく。


その様子を、しばらく前からずっと見つめている白人男性がいた。
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その白人男性は去り際に「トーモダーチ、Good people、I love you」と大きな声で言った。


TANYさんは「そろそろ帰らなければいけない」と言いながら、ミケを膝から下ろそうとした。
するとミケは、急に小さな声で「フーッ」と鳴いて怒り始めた。

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そして、またTANYさんの膝に乗ろうと試みた。


TANYさんは、痺れた足でゆっくりと立ち上がった。
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TANYさんは、22年間飼っていた愛猫を3年前に亡くしている。


私には、ミケの横顔が寂しそうに見えた。
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コメント

  1. Kiryu | URL | T2RJUesU

     wabiさん、おはようございます。

     外国の方は表現がストレートでいいですね。
     「トーモダーチ、Good people、I love you」
     この言葉は白人男性が感じたものであり
     ミケちゃんの、皆さんへの気持ちを代弁したものであるように思います。
     もちろん、サンマくんもこう思っていると思います。

  2. mimi | URL | tHX44QXM

    wabiさん

    おはようございます。

    三毛ちゃんは、時々するどい顔してますね、怖いですよ~(笑)

    と、サンマ君 鼻水を拭き取ると行動的になりますが、彼は子供なんで
    この季節仕方ないかと思います。多分、メス猫の臭いがするんでしょうね。

    できたら、、、wabiさん サンマ君気の毒なんで鼻水拭いてあげて頂けると嬉しいです。
    すみません。

    TANYさんは猫を飼っていたので、ミケちゃんもわかるんだと思います。
    見てると、TANYさんの猫のように見えます。
    ミケちゃんも嬉しそうなので、外人さんも微笑ましくあのような言葉がでたかと思います。

    毎日ご苦労様です。

  3. wabi | URL | -

    返信

    Kiryuさんへ

    コメントありがとうございます。

    > 「トーモダーチ、Good people、I love you」
    > この言葉は白人男性が感じたものであり
    > ミケちゃんの、皆さんへの気持ちを代弁したものであるように思います。

    的確なご指摘ありがとうございます。
    私はこの言葉が誰に向かって言っているのか分かりませんでした。
    昨日私はメモ帳を忘れ、この言葉とTANYさんの愛猫に関することを覚えておくのがやっとでした。(笑)

    > もちろん、サンマくんもこう思っていると思います。

    う~ん、これは正直言って判断しかねます。(笑)



    mimiさんへ

    コメントありがとうございます。

    > 三毛ちゃんは、時々するどい顔してますね、怖いですよ~(笑)

    三毛ではなくミケのことですよね。(早く三毛の名前を決めない私が悪いんです)

    人に対しては普段こんな険しい顔をすることはないのですが、昨日は何故かあんな顔をして睨んでいました。
    その人は一見普通の人に見えました。
    しかし、猫に睨まれて引き返すと言うのはちょっと変な行動ではあります。
    ミケがこの人のことを特別な思いで記憶していた可能性も考えられます。

    > できたら、、、wabiさん サンマ君気の毒なんで鼻水拭いてあげて頂けると嬉しいです。

    分かりました。
    状況によりますが、できるだけ拭き取るようにします。
    しかし、サンマはそうとう嫌がっていて、最近ではティッシュを取り出す音だけで逃げてしまいます。

    > TANYさんは猫を飼っていたので、ミケちゃんもわかるんだと思います。
    > 見てると、TANYさんの猫のように見えます。
    > ミケちゃんも嬉しそうなので、外人さんも微笑ましくあのような言葉がでたかと思います。

    22年も猫を飼っていたTANYさんならではの猫扱いでした。

    > 毎日ご苦労様です。

    ありがとうございます。
    こういう励ましだけが今の私の活力源です。(笑)
    (正直、少々疲れています)

  4. mimi | URL | ixivxIWw

    wabiさん

    三毛ちゃんは、、ミケちゃんのことでした(笑)失礼しました。

    毎日も大変ですので、無理せずブログ続けてくださいませ。

  5. dejavuewords | URL | hdScUxTA

    サンマ君去勢してますか?

    他のテリトリーへ入ったりするのは、もしかして発情してのことかと思いまして・・・
    猫ちゃん達まだ恋の季節が続いてるようで、今日も交尾してる猫がいました。
    サンマ君が徘徊してるのは、そんなことが原因かと推察してみたんですが・・・

    TANYさん愛猫をなくしたとはいえ、ミケちゃんのこの懐きようは凄いです。
    猫使いですね~

  6. wabi | URL | -

    dejavuewordsさんへ

    コメントありがとうございます。

    > 他のテリトリーへ入ったりするのは、もしかして発情してのことかと思いまして・・・

    ボランティアの人の話では、海岸の雄猫の多くは去勢手術を受けていません。
    しかし、猫の雄に発情期はなく、雌の発情に促されて発情すると聞きました。
    実際、海岸に棲む他の雄猫にはサンマのような行動が見られません。
    サンマだけ特別なのかも‥‥

    > TANYさん愛猫をなくしたとはいえ、ミケちゃんのこの懐きようは凄いです。
    > 猫使いですね~

    ミケも終始安心しきった様子でした。

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