残寒

2010年04月22日 23:33

PM 03:20
冷たい雨が降る湘南海岸。強い北風も吹き、体感温度をさらに下げている。
冬に逆戻りした砂浜に人の姿はなく、鳩がのんびりとエサを探していた。

風景100422-01.jpg
江ノ島も雨に煙り、模糊としている。


ミケのエサ場には先客がいた。
ミケエリア100422-01.jpg
あらしさんだ。


ミケは、今日もよしずの上にいる。
ミケエリア100422-02.jpg
何故小屋に入らないんだろう?


サンマは、ミケの小屋の前でエサを食べていた。
ミケエリア100422-03.jpg
「サンマ、今日は寒いけど鼻の調子はどうだ?」


あらしさんは、今日も愛想のないミケに、別れの挨拶をする。
ミケエリア100422-04.jpg
雨の中、あらしさんは帰っていった。


ミケの小屋に戻ると、そこにいたのはサンマだった。
ミケエリア100422-05.jpg
「サンマ、何度同じことを言わせるんだ。そこはミケの小屋だ」


こういう時、サンマは素直に言うことを聞く。
ミケエリア100422-06.jpg
サンマはミケの小屋を出て、いつもの場所に座りこんだ。


ミケは、寒そうにうずくまったまま動こうとしない。
ミケエリア100422-07.jpg


サンマは寒いにも拘らず、珍しく鼻水を垂らしていない。
ミケエリア100422-08.jpg
鼻の具合は快方に向かっているのか?


よく見ると、ミケはよしずから外れた所にうずくまっている。
ミケエリア100422-09.jpg
「ミケ、どうして小屋に入らないんだ?」


私はミケを抱いて小屋に連れていき、そのまま中へ押しこんだ。
ミケエリア100422-10.jpg


あらしさんの話だと、サンマの敷物が外へ引き出されていたとのこと。
湿った敷物が嫌で、サンマが自分の小屋に入らないと言っていた。

ミケエリア100422-11.jpg
確かめると、全ての敷物が湿っていた。これではサンマも居心地が悪いだろう。
敷物を引き出した犯人はカラスだ。以前も同じことが何度かあった。
私は湿った敷物を全て小屋の上に置いた。



ミケハウス一号の敷物も湿っていて使えない。
ミケエリア100422-12.jpg
敷物がなくても、外にいるより暖かいはずだ。


私は、今日も西へ向かった。
ミケエリア100422-13.jpg


途中、玄パパさんに連れられた玄ちゃんに遭遇した。
ミケエリア100422-14.jpg
雨の中、私の方を向いてお座りをする玄ちゃん。


ボスエリア。ビニール傘が遊歩道に転がっている。先週も同じことがあった。
ボスエリア100422-01.jpg
しかし、今度は骨が折れて使い物にならなくなっている。
「カラスがここまでやるか?」



小屋の前には、新しい傘が置いてあった。その小屋には三毛が入っていた。
ボスエリア100422-02.jpg
しかし、ボスは小屋に入っていない。何処で雨を凌いでいるのだろう。


風景100422-02.jpg


西のエサ場。今日はブッチの姿も見えない。
西のエサ場100422-01.jpg
カラスがいるばかりだ。


西のエサ場のすぐ東、この場所にはかつてブルーシートの小屋があった。
その小屋には、ひとりのホームレスの人が住んでいた。

西のエサ場100422-02.jpg
山口県出身のその人と初めて話したのは、西のエサ場にTおじさんと一緒にいた時だ。
Tおじさんは、その人と既に顔見知りだった。
その人は、ちゃんとした仕事を持っていた。一級船舶免許を持つ漁師だ。
その漁師は、夕方になると自転車で15kmほど西の二宮町まで行き、そこで車に拾ってもらい小田原漁港まで通っていた。
「来年の春になったら小田原に部屋を借り、ここを出ていくよ」と言っていた。それが一昨年の秋だ。
その頃、まだ仔猫だったモップが小屋に来ると中に入れてやり、一緒に寝ていたそうだ。
また、西のエサ場の野良たちがエアガンを持った少年に襲われた時、救ってくれたのがこの漁師だ。
その漁師と最後に会ったのは昨年の冬、サイクリングロードを歩く私を、自転車で追い抜きながら「よおっ!」と声をかけてきた。
私も、その漁師の背に向けて「今日も大漁を祈ってるよ!」と応えた。
私は小田原沖の海を見ると、時折その時の後姿を思い出す。


ミケのエサ場に戻ると、エサ入れが転がっていた。
ミケエリア100422-15.jpg
「また、カラスの仕業だ」


ミケは元の場所に戻っていた。
ミケエリア100422-16.jpg
私はミケの好きにさせることにした。


サンマの敷物が元に戻されていた。
ミケエリア100422-17.jpg
中を調べると、カイロが仕掛けてあった。ねこタカイさんが来たようだ。


ところが、小屋の主であるサンマが姿を消していた。
ミケエリア100422-18.jpg
「あいつ、この雨の中を何処へ‥‥」


私は確信を持って、西へ向かった。
ミケエリア100422-19.jpg
ボス母のエサ場。


思ったとおり、サンマはボス母の小屋にいた。
ミケエリア100422-20.jpg
ボス母は、サンマが近づくと逃げていく。サンマはボス母を追い出したのと同じだ。
このままでは、ボス母が寒さに凍えてしまう。
「サンマ、そこから出ろ!そこはボス母のねぐらだ」と私はサンマに声をかけた。



サンマは、私の言葉に素直に従い、小屋から出て私の側に来た。
ミケエリア100422-21.jpg
そして、水をたっぷりと飲んだ。
私は「サンマ、ねこタカイさんがカイロを置いてくれたから、小屋へ戻ろう」と言った。



しかし、サンマはこの言葉には従わず、植込みの中を西へ向かっていった。
ミケエリア100422-22.jpg
今度は、ボスエリアの小屋に潜りこむつもりだろう。


ミケは自ら小屋に戻っていた。
ミケエリア100422-23.jpg
ミケの身体は雨に濡れて光っている。この頃、雨脚が強くなっていた。


江ノ島は、その姿を完全に消していた。
風景100422-03.jpg



ブログランキングに参加中
気に入って頂けたら下のバナーをクリックしてください
にほんブログ村 猫ブログ 野良猫へ
いつも応援ありがとうございます

関連記事
スポンサーサイト


コメント

    コメントの投稿

    (コメント編集・削除に必要)
    (管理者にだけ表示を許可する)