雨に濡れそぼって

2010年05月11日 23:48

PM 03:40
小雨が降る湘南海岸。江ノ島は雨に煙りその姿を消していた。

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烏帽子岩も霞んで模糊としている。


ミケは小屋の中で身体を丸くし眠っていた。
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サンマの姿はどこにも見えない。
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この雨の中、サンマはいったいどこへ行ったんだろう?
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私は取りあえずいつものように西へ向かった。
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運良く最初に訪れたボス母のエリアでサンマを発見した。
「何やってんだ、あいつは‥‥?」

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「サンマおいで、一緒にエサ場へ帰ろう」と私はサンマに声をかけた。


するとサンマは私のあとをトコトコとついてきた。
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途中、サンマは道路に溜まった雨水を飲み始めた。
「サンマ、そんな水飲むなよ。エサ場の水を飲めばいいだろ」

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エサ場に戻ったサンマの身体は雨に濡れていた。


そしてサンマは、いつもの場所へ座りこんだ。
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サンマの表情は冴えない。どこまで行っていたのか知らないが疲れているようだ。
「サンマ、舌出てるぞ」



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しばらくすると、サンマは眼を閉じて動かなくなった。


私は二匹が起きるまで海岸を散歩することにした。この展望台に登るのは何年振りだろう。
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天気が良く空気が澄んでいれば、正面に大島が望めるのだが‥‥


江ノ島がシルエットながら、その姿を現した。
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この頃空が少し明るくなり、そぼ降っていた雨も止んだ。


エサ場に戻ると、ミケが柵の外へ出ていた。
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ミケの表情も冴えない。


あらしさんがエサ場にやって来た。
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ミケは好物のジャーキーをもらう。


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そこへ自分のエサを食べ終えたサンマが近づいてきた。
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サンマの目的は明らかだ。ミケの食べ残したエサが欲しいのだ。


ミケがサンマを険しい眼で睨んだ。
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するとサンマは慌ててエサ場の奥へ逃げていった。サンマがひどく滑稽に見えた。


ミケとサンマ‥‥
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この二匹の力関係は、近頃明瞭になってきた。


サンマがあらしさんの陰からミケのエサを窺っている。
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執拗にミケのエサを狙うサンマ。
「サンマ、頼むから男(オス)としてこれ以上卑屈なまねはやめてくれ」

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その様子を見たあらしさんが、サンマに追加のエサを与えた。


ミケはそんなサンマを視界の隅にも入れたくないのか、身体の向きを逆にした。
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いったいミケはサンマの存在をどう思っているのだろう。
やはり邪魔なだけなのか、それとも必要以上に近づかなければいてくれた方がいいと考えているのか‥‥私には判らない。



ミケの表情がいっそう暗くなったように見えた。
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その時、ウータンさんとブースカさんが現れた。ミケはウータンさんの足元に擦り寄っていった。


その隙をついて、サンマがミケのエサに食らいついた。
私はサンマのこういうセコイところが気にくわない。

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エサを食べ終えたサンマが、何気なくふたりに近づいた。
サンマの次の目的が何であるか、私は察していた。



ブースカさんがサンマの顎を撫でた、その次の瞬間だった。
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サンマがいきなりブースカさんの膝に跳び乗った。


私の思ったとおり、サンマはブースカさんの膝を狙っていたのだ。
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ウータンさんがミケを膝に乗せ、ダブル膝乗せができあがった。


実はこのふたり、雨が降る午前中にもエサ場を訪れ、二匹を膝に乗せていた。
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その時は、大きな傘と椅子を用意したと言う。


ブースカさんが膝から下ろそうとすると、サンマは必死にそれに抵抗する。
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そして再びブースカさんの膝の上に乗っかった。
ブースカさんはそんなサンマを優しく抱きかかえた。



二匹のお楽しみタイムも終わりを告げた。
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それでもミケは未練がましく、ウータンさんの足元にうずくまった。
この時、再び雨が降り出してきた。



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ふたりが帰ったあとも、ミケはその場から動こうとしない。


サンマは雨に濡れるのを嫌い、いつもの場所へ戻った。
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しかしミケは雨に打たれながら待っている、ウータンさんとブースカさんが戻ってくるのを。
ミケは今日二度ふたりに会い膝に乗せてもらった。だから三度目もあると思っているのだ。
「夕方ミケちゃんを膝に乗せると切なくなるの」ねこみどりさんの言葉の意味が解った気がした。



そこへひとりの少年が通りかかった。
立ち止まってミケを見つめていたその少年に「その猫はおとなしいから触っても大丈夫だよ」と、私は声をかけた。少年はためらいがちにミケを撫で始めた。

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私が「家に猫はいるの?」と訊くと、少年は「四月から飼い始めた」と小さな声で応えた。
その猫は里親制度をつかって家に来たと言う。



いつまで経ってもその場から離れないミケを見兼ねた私は、抱いて小屋まで連れていった。
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20分近く雨に濡れそぼったミケの身体はぐっしょりとしていた。
そして、いつもより少し重かった。



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コメント

  1. Kiryu | URL | T2RJUesU

     wabiさん、おはようございます。

     雨の日のミケちゃんとサンマくんは、写真からさびしさが伝わってくる感じがします。
     雨の日でもミケちゃんとサンマくんのところには食べ物を持って来てくれる方、会いに来てくれる方がいるから、他の猫より幸せかもしれません。
     それでも晴れている日に比べたら、訪れる方が少ないと思います。
     その分、人の温もりを求める気持ちが強くなるのかも・・・。
     ダブル膝乗りと、3度目を待つミケちゃんの写真を見ながら、そんなことを考えてしまいました。

     サンマくんの背中のケガ、良くなったみたいですね。

  2. wabi | URL | -

    Kiryuさんへ

    Kiryuさん、コメントありがとうございます。

    雨の日や風の強い日にエサ場を訪れる人が減るのは仕方がありません。
    きっとミケとサンマもそれが分かっているのだと思います。
    だからよけいに人の温もりを求めるのでしょう。

    元来猫は体が濡れるのを極端に嫌がります。
    それなのに昨日のミケは雨の中座り続けていました。
    そこで私がミケの気持ちを想像した訳です。
    「ミケはふたりがまた来ると思っているのでは‥‥」と。

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