疲労困憊

2010年05月22日 00:00

PM 03:30
午前中に25℃以上の夏日を記録した湘南海岸は、この時刻まだその名残をとどめていた。

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エサ場の中をざっと見回したが、ミケとサンマの姿はない。
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日向ぼっこデッキにも‥‥


小屋の中にもいない。
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実は今日の早朝‥‥正確にいうと午前二時頃、このエサ場は農薬の霧に包まれた。
防風林を、マツクイムシの被害から守るための農薬散布だ。
先週、農薬散布の貼紙を見た私は心配になり、記事にも載せた。
しかし掲載直後に、農薬散布が毎年行われている事を教えられ、いたずらに不安を煽らぬよう、記事を削除した。

今朝も、二匹がいつもと変わりなく元気でいたことを、ゆきママさんからコメントで知らされていた。



エサ場から東に50mほど離れた植込みの中に、ミケはいた。
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私がいくら呼びかけても、ミケに目覚める気配は感じられない。


その時たまたま通りかかった猫好きおじさんに、サンマの事を訊いた。
すると、おじさんは「いつもの所にいるよ」と応えて、私を案内してくれた。

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いつもの場所から少し西の植込みに、サンマがうずくまっていた。
「ミケもサンマも、どうして今日に限っていつもと違う場所にいるんだ?」



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「サンマ、農薬散布の時、どこにいた。小屋の中にいたのか?」


しばらくすると、サンマが植込みから出てきた。
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しかし、すぐにその場へうずくまった。


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サンマの顔が酷く疲れているように、私には見えた。


その時、後ろから声をかけられた。振り向くと、あらしさんが立っていた。
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これが二度目の訪問だと、あらしさんが言う。
午後一時頃、あらしさんは二匹の様子を見にきていたのだ。



あらしさんの姿を見たサンマは、さっきまでの疲れた顔を一変させた。
そして、あらしさんの足に擦り寄っていった。

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「現金なヤロウだ‥‥」


万が一を考えたあらしさんは、新しい水を持ってきていた。
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さらに、ミケとサンマの好物も一緒に。


「また明日来るね」とサンマに約束して、あらしさんは帰っていった。
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「サンマ、お前は自分が幸せ者だって事、分かってるのか?」


ミケは、まだ眠り続けている。
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チビ太郎の飼い主、そしてミケの元飼い主でもある長靴おじさんが、ミケの様子を見にきた。


長靴おじさんは、ミケに声をかけることもなく、ジッと様子を見ているだけだ。
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しばらくして、おじさんは私を振り返って言った。「そうとう疲れているみだいだ」と。


長靴おじさんとエサ場を離れていた数分間に、ミケのエサはカラスに襲われていた。
紙容器は遊歩道の奥へ運ばれ‥‥

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もらったばかりのエサは、地面にばら撒かれていた。


サンマは、いつもの場所へ戻っていた。
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そして眼を瞑り、夢の入口へ入ろうとしている。


猫好きおじさんに一度拭き取られたサンマの鼻に、新たな鼻水は見られない。
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最近の陽気で、サンマの鼻は快方に向かっているようだ。


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サイクリングロードにいた私は、後ろからふ~さんに声をかけられた。
しかしふ~さんは立ち止まることなく、そのままハッピーちゃんと散歩を続けた。
ふ~さんの背中には、気だるさが漂っているように見えた。
私は取りあえず、ふ~さんのあとを追った。

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来月、ハッピーちゃんはこの自慢の長い毛をバッサリと切る。
ふ~さんに言わせると「人間で言ったら、三分刈り」だそうだ。
そうすると、かなり涼しくなると言う。



その時、ひとりの若い女性が、ミケのエサ場を訪れた。ブースカさんだった。
私はブースカさんを、ミケのいる場所へ案内した。

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このブースカさん、実に大胆な行動をしていた。
ミケのエサ場が農薬に包まれた午前二時に、ここを訪れたと言うのだ。
その時、国道134号線にいる噴霧車から撒かれた農薬は防風林を越え、ブースカさんがいたサイクリングロードまで飛んできたと言う。
そのあと小屋を覗いたが、二匹の姿はなかったそうだ。
どうやら、農薬散布中、ミケとサンマは防風林から離れていたようだ。
「ブースカさん、これからはあまり無理をしないようにしてください」



しばらくすると、ミケが眼を覚ました。
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しかし、ミケの顔には疲労の色が濃いように見えた。


ミケが爆睡する理由が分かった。
農薬散布中、防風林から避難していたミケは、おそらくその間眠っていない。

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その時削られた睡眠時間を、ミケは取り戻そうとしていたのだ。


サンマも、完全に熟睡している。
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こうして年に一度、海岸に棲む野良たちは、昼間睡眠を貪るのだ。


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コメント

  1. ニャン丸 | URL | -

    ミケちゃんとサンマちゃん大変ですね

    母が心配してました今日も雨で大丈夫かと
    でもミケちゃんサンマちゃんは、みんなに愛されて幸せねと

    母がコメントを見て喜んでました
    自分で書いたらと言ったんですが書き込んだらエラーにそれて拍手の方には、書いたそうです(ニャンババ)です

  2. mimi | URL | tHX44QXM

    wabiさん

    おはようございます。

    農薬散布と書かれていたので、二人とも大丈夫かしら?と
    思いましたが、ミケちゃんもサンマ君も何事も無くて安心しました。
    でも、眠れなかったみたいですね。

    訪ねる方達を拝見していると、二人ともみんなに愛されてますね~。


  3. wabi | URL | -

    返信

    ニャン丸さんへ

    ニャン丸さん、コメントありがとうございます。

    > 母が心配してました今日も雨で大丈夫かと
    > でもミケちゃんサンマちゃんは、みんなに愛されて幸せねと

    ミケとサンマは、本当に多くの人に愛されています。
    一日の中で、二匹と接している時間が一番長い私にも、その正確な人数は分かりません。

    > 母がコメントを見て喜んでました
    > 自分で書いたらと言ったんですが書き込んだらエラーにそれて拍手の方には、書いたそうです(ニャンババ)です

    ニャンババさん、拍手コメントはメールとして私に届いています。
    30年間のエサやり、本当にご苦労様です。
    ニャンババさんからエサをもらっている野良たちも、きっと感謝を、そして幸せを感じていると思います。



    mimiさんへ

    mimiさん、いつもコメントありがとうございます。

    > 農薬散布と書かれていたので、二人とも大丈夫かしら?と
    > 思いましたが、ミケちゃんもサンマ君も何事も無くて安心しました。
    > でも、眠れなかったみたいですね。

    ミケとサンマは毎年経験していることなので、慣れているのでしょう。
    噴霧車が立てる音と農薬の臭いをいち早く感じて、防風林から避難したのだと思います。
    他の小動物や小鳥が棲む防風林に、毒性の強い農薬を散布しないことは分かっていましたが、やはり心配でした。

    > 訪ねる方達を拝見していると、二人ともみんなに愛されてますね~。

    ミケとサンマ‥‥おそらく茅ヶ崎海岸で、一番多くの人達が面倒見ている野良だと思います。

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