乾き

2010年06月07日 00:00

昨夜遅く、あらしさんから一通のメールが届いた。



そのメールに添付された写真には、一匹のが写っていた。



写真のは、こちらに背を向けて寝ているので表情を窺うことはできない。



しかし、きっと安らかな表情で眠っているに違いないと、私は思った。











サンマ近影100607-01.jpg
サンマは今、病院で借りた大型犬用のケージの中で暮らしている。
その中にはトイレ、エサ、水、そして寝床がある。
通院によるストレスを軽減させるため、病院には数日置きに通っていると言う。
傷の手当はあらしさんがしている。
食欲はかなり戻り、よく眠っているそうだ。夜はイビキをかいていると言う。
医者からも、思ったより治りが早いかもしれないと言われたそうだ。
右の写真は、サンマの自宅用治療セットだ。
抗生物質の飲み薬、傷口を洗うスポイド、化膿止めの塗り薬、そして包帯‥‥

でも、その中に傷ついたサンマの心を治す薬はなかった。




PM 03:30
今や定席となった植込みに、ミケはいた。

ミケエリア100607-01.jpg


ミケが私の姿を認め、顔を上げた。
ミケエリア100607-02.jpg
ミケの表情は今日も冴えない。


ややあって、ミケは私の存在を無視するように再び眼を閉じた。
ミケエリア100607-03.jpg
私は今日も柵を越えた。


そしてミケを膝に乗せた。
ミケエリア100607-04.jpg


私はそのまま柵越しに海を眺めることにした。
その間サイクリングロードを、何人もの人が行き交った。

ミケエリア100607-05.jpg
道行く人からは私の頭しか見えない。
その人達の反応は‥‥一瞬驚く、奇異な目で見る、慌てて目を逸らすなど、様々だ。
私はそういう人達の表情も、景色と一緒に楽しんだ。



今日も、近くで重機が砂を掘っていた。
ミケエリア100607-06.jpg
その重機が時折大きな音を立てる。


するとミケは、その度に体をビクンと震わせる。
ミケエリア100607-07.jpg
そのミケの怯えが、私の膝に直接伝わってきた。


そこへ現れたK夫妻にミケを手渡した。
ミケエリア100607-08.jpg


Kおじさんがミケのために新しい缶詰を開けたが、ミケは見ようともしない。
ミケエリア100607-10.jpg
ミケが満腹なのか、それとも食欲が失せているのか‥‥その時の私には分からなかった。


Kおじさんも、そんなミケの様子を見て心配顔だ。
ミケエリア100607-11.jpg
水だけはたっぷりと飲むが、エサに口をつけることは、ついになかった。


K夫妻と入れ違うようにTANYさんがやって来た。
そして地面へ腰を下ろし、ミケを膝に乗せた。

ミケエリア100607-12.jpg



ミケエリア100607-13.jpg



ミケエリア100607-14.jpg
「ここを揉んでやるとは喜ぶんですよ」とTANYさんは言い、ミケの首を優しく揉みはじめた。


ねこみどりさんが、ミケの好物であるカツブシのスティックを持ってきた。
ミケエリア100607-15.jpg
しかし、ミケは見つめるだけで口をつけようとしない。


そこで、ねこみどりさんは持参してきたトレーにスティックを移し、ミケの眼の前に置いた。
ミケエリア100607-16.jpg
そのねこみどりさんを、ミケは申し訳なさそうな眼で見つめている。


この時も、ミケは水だけを飲み‥‥
ミケエリア100607-17.jpg
TANYさんの膝へ駆け登っていった。


ミケエリア100607-18.jpg
その様子を見た私は知った‥‥ミケの食欲が失せていることを。


ねこみどりさんも、ミケの変わりように戸惑い気味だ。
ミケエリア100607-19.jpg
その時、TANYさんが「ミケの鼻、乾いてますね。病気かもしれませんよ」と言った。


TANYさんは「ミケ、食べないとお前死んじゃうよ」と言いながら、ミケを再びエサの前に連れていった。
ミケエリア100607-20.jpg
しかし、ミケは頑として好物に口をつけなかった。


「それじゃ、また」と言って、TANYさんは帰っていった。
ミケエリア100607-21.jpg


ミケエリア100607-22.jpg
ミケは、ねこみどりさんに委ねられた。


ミケエリア100607-23.jpg
しばらくすると、ミケは寝息を立てはじめた。


ミケエリア100607-24.jpg


Ike君のお母さんが、ミケを心配して訪ねてきていた。
ミケエリア100607-25.jpg
サンマの事は、このブログを見て知ったと言う。


ミケエリア100607-26.jpg
好きおじさんは、日に何度もミケの様子を見にくる。
「昼間エサをやったけど、ミケは食べなかった」とおじさんは言った。



以前にも書いたが、も夢を見ると、私は信じている。
ミケエリア100607-27.jpg
ねこみどりさんの膝で眠るミケがどんな夢を見ているのか‥‥知る由もないが‥‥


ミケエリア100607-28.jpg


ミケエリア100607-29.jpg
せめて夢の中だけは平穏であってほしいと、私は切願した。


風景100607-01.jpg



ブログランキングに参加中
気に入って頂けたら下のバナーをクリックしてください
にほんブログ村 猫ブログ 野良猫へ
いつも応援ありがとうございます

関連記事
スポンサーサイト


コメント

  1. ニャン丸 | URL | EMOs4AkM

    心配ですね

    食事を食べないのは環境の変化かな
    水は飲んでいるんですよね何なんだろう
    病気じゃないと良いですね

    サンマちゃん順調に治ってきて良かったですね

  2. いかねこ | URL | -

    サンマさんがいなくて、心配してるのかな...

    ミケさんの食欲が戻るのを、祈ってます。

    大丈夫、みんなにこんなに愛されてるんだもん!!

  3. ito | URL | -

    ただの遠い空の下の猫好きです

    ミケちゃん、PTSDじゃないでしょうか。
    猫も人間と同じだと思うんです。
    人間で言うなら・・・自分たちのアパートでルームメイトが自分の目の前で強盗に襲われて大怪我をした。その部屋には恐怖で居られない。眠れない、食べられない。安心したい。安心出来る場所で眠りたい・・・WABIさん、TANIさん、ねこみどりさんの膝の上は、ミケちゃんにとってひと時安心出来る場所。そのひと時の安心がほんの少しずつミケちゃんを元気にしていくと思います。
    私も飛んで行ってミケちゃんを抱っこしたい・・・いや、簡単には行けないし、言っても警戒させるだけだし・・・もどかしいです。きっと、他の遠い空の下の人たちも同じ気持ちじゃないでしょうか。
    サンマちゃんもミケちゃんも早く元気になれますように・・・

  4. はな | URL | -

    こんばんは。

    ミケちゃんが独りぼっちで夜を過ごしているのかと思うととてもせつなくなります。

    ミケちゃんとサンマちゃんの心の傷が一日も早く癒えますように。

    そして以前のように微妙な距離を保ちつつも2匹が一緒に過ごせる日が早くきますように・・・

  5. wabi | URL | -

    ニャン丸さんへ

    コメントありがとうございます。

    ミケの食欲はなかなか元に戻りません。
    元々食が細かったのですが、今回のことがあって、さらに食べなくなりました。
    もう少し様子を見てみます。

  6. wabi | URL | -

    いかねこさんへ

    コメントありがとございます。

    ミケはサンマが死んでしまったと思っているのかもしれません。
    猫に死が認識できればの話ですが‥‥

    サンマの穴埋めは我々にはできませんが、できるだけのことはしたいと思います。

  7. wabi | URL | -

    itoさんへ

    itoさん、コメントありがとうございます。

    ミケがサンマのことをどう思っているのか‥‥想像するしかありません。

    サンマが怪我をする直前に二匹は急接近しました。
    同じ小屋で寝ていたり、鼻をくっ付けて挨拶したりと。
    そのサンマが急に姿を消したわけですから、ミケにとってかなりのショックだろうと思います。
    サンマが無事であることを、何とかミケに伝えられるといいのですが。

  8. wabi | URL | -

    はなさんへ

    はなさん、コメントありがとうございます。

    ミケとサンマの距離は最近縮まっていました。
    同じ小屋で寝ていましたから。

    だから、ミケの心の傷も深いのかも知れません。
    ミケとサンマに以前の生活が戻るかどうか、私には分かりません。
    でも、これからも二匹を見守っていきたいと思っています。

コメントの投稿

(コメント編集・削除に必要)
(管理者にだけ表示を許可する)