カポネの反応

2010年10月02日 23:58

夏日を記録した湘南海岸の上空には抜けるような青空が広がっていた。
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私は浜辺で声をかけられたが、陽を背負ったシルエットの人物が最初は誰だか分からなかった。
手をかざし陽射しを遮って見ると、そこに立っていたのは長靴おじさんだった。

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長靴おじさんが提げたバケツには波消しブロックで獲った蟹が何匹も入っていた。


この蟹、どうやって食べるの、と私が訊くと、おじさんは嗤って応えた。
「食べるんじゃないよ、これはイシダイの餌だ」
さらに長靴おじさんは、朝の5時に江ノ島へ行きイシダイを釣ると教えてくれた。

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イシダイは食べるために釣るのではなく、それを金に換えて日々の生活費に充てるのだ。
つまり、おじさんにとっての釣りは趣味や道楽ではなく、生きていくためのナリワイだ。
毎日の釣果で長靴おじさんのその日の生活が決まる‥‥



重度の耳疥癬に苦しむ白猫、ミリオン
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ミリオンのエサ場には先客がいた。それは船宿エリアでも時折遇う夫妻だった。


ミリオンはふたりが去ってもエサ場に入らず、海風に身をさらしながらその場にうずくまっていた。
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すっかり暗くなった海岸に、ミリオンの白い体だけが仄かに浮いて見える。


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ミリオンのエサ場で遇った幼い黒猫は、以来姿を見せない‥‥
もしかしたら国道を命がけで渡って街へ戻ったのかもしれない。






船宿エリア 9月某日
私が触れた瞬間、カポネは体を強張らせた。
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ところが、意外にもカポネは歯を剥いて威嚇することなく、ただ私の手からするりと逃げていった。


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私はカポネに近づき、再度体に触れてみた。


カポネは腰を上げ少し抗ったが、怒りや怯えを表すことはなかった。
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そこで、私はゆっくりとカポネの体を撫でてみた。


次に首を手をかけ、少し力をこめて揉んでみた。
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カポネの首は想像以上に太く頑丈で、たやすく折れることはなさそうだった。


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満更でもないカポネの様子を確かめた私は、しばらくそのままカポネを撫でつづけた。


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カポネの意外な反応に驚き、私はこの野良にますます興味を持ってしまった。


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私は、このタイミングで食事を与えることにした。


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エサを奪い合うこともなく、みな行儀よく食べている。


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カポネも水場の隅で大人しく食事を続けている。


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船宿前に、やっといつもの穏やかな雰囲気が戻ってきた。


と、思ったのも束の間、マサムネとカポネが何か揉めている。
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マサムネが珍しく水場の縁から自販機の陰に隠れているカポネを見下ろしている。


カポネの顔にいつもの迫力はない‥‥どころか、マサムネにへりくだったような態度を見せている。
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私が目を離している隙に、いったい何があったんだ‥‥?


やがて、他の野良が残したエサをカポネが漁りはじめた。
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そのカポネを身を屈めてねめつける長毛の野良。


それを見たカポネが慌てて踵をかえす。
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そして追われるまま、自販機の裏に身を隠した。


最初に登場した時の威厳に満ちた態度はどこへ失せたのだろう?
散歩中の犬に驚いた時か‥‥それとも撫でられるという慣れない経験をしたからか‥‥?

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このエリアの外に棲む孤独な野良、カポネ‥‥こやつの行動にはまだまだ謎が多い。

<つづく>



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コメント

  1. mimi | URL | -

    Wabiさん

    こんばんは。

    ミリオンちゃんが、変わらずで良かったです。

    黒猫さんは、心配ですね。

    カポネ、いい名前です。

    wabi さんがつけた名前ピッタリです。
    カポネ可愛い。

    これからも、カポネくん宜しくです。

  2. 太巻きおばば | URL | Ou3ZSYPQ

    ミリオンちゃんの事が心配でしたが、
    安心しました。
    カポネちゃんは喧嘩が強いのかな?
    皆、頑張って生き抜いて欲しい!

    いつも、ご苦労様です。

  3. wabi | URL | -

    返信

    mimiさんへ

    あの黒猫と一期一会になるのかどうか、まだ分かりません。
    ただ、多くの野良が犠牲になった国道を行き来するのだけは避けてほしいです。
    あの辺りに国道の下を貫ける通路があるかも知れませんが、私はまだ確認できていません。

    カポネは意外な面を持っている不思議な野良です。
    歯を剥いて威嚇すると思えば、今回のように体を委ねることもあり、未だにその性格を掴めていません。



    太巻きおばばさんへ

    ミリオンに変わりはありませんでした。
    耳の具合も特に悪化した様子は見受けられません。

    カポネの強さは、実際に見ていないので分かりません。
    でも頑強な体つきを見ると、いかにも強そうではありますが。

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