ソックスの躊躇い

2010年11月18日 14:00

PM02:00
東の空には辛うじて青空が残っていたが、西の空に迫った黒い雲が陽光を遮っている。
冷たい風が吹き抜ける海岸には、時折小雨が落ちてきた。

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ソックスエリア
荒らされたエサ場には新しい傘が一本置かれていた。

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その傘の下には、食べ物と水がたっぷりと用意されている。
この状態がいつまで保たれるのか‥‥私にも判らない。



ソックスはエサ場から離れた場所に独りでいた。
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そして私の足に体をピッタリと寄せてきた。


側にある雨乞いの神を祀った石碑へ近づいたソックスは、いきなり地面を探りはじめた。
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私は「ソックス何してるんだ?」と言いながら近づいた。


ソックスが探っていたところを見ると、松葉に埋もれて煮干があった。
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「誰がこんなところに煮干を置いたんだ?」私は不思議なモノを見た気分だった。


雨乞いの神に煮干を供える慣習があるのか‥‥私は知らない。
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迷わずここへ来たソックスなら、その理由を知っているかもしれない。


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煮干を残らず食べたソックスは、エサ場が見える場所まで歩みでた。


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自分のエサ場を見つめたまま、ソックスはその場で動かなくなった。


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私の方をふり返ったソックスの表情は硬かった。


何か嫌なことを思い出したのか‥‥
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ソックスは私の足に体をすり寄せると、そのままその場に座りこんだ。


私はソックスをエサ場へ誘った。
私が側にいるので安心したのか、ソックスはエサ場へ足早に近づいていった。
その様子を通りかかった女性が微笑んで見ていた。

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エサ場に入る直前、ソックスは私が側にいるのを確かめるようにふり返った。


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私はソックスに安心感を与えるため「ここにいるから、ゆっくり食べな」と語りかけた。


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食事を終えたソックスはエサ場から離れ、植込みの中へ入っていった。


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植込みの中から、エサ場を警戒するような眼つきで見つめるソックス。


私が近づくと、ソックスはすぐ足元にすり寄ってきた。
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そして荒らされた自分のエサ場に眼を移し、再び見つめはじめた。


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その後も遠目に見つめるだけで、ソックスがエサ場へ近づくことはなかった。


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私がサイクリングロードへ出ると、ソックスも後を追ってきた。
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浜に出たソックスは、黒い雲で覆われた海をしばらく眺めていた。


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サイクリングロードへ戻ったソックスは、前方を見て身構えた。


ソックスの視線の先には散歩中の犬がいた。
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だがその黒い犬は、携帯片手に立ち止まった飼い主に従いその場から動かなくなった。


その様子に安堵したのか、ソックスはゆっくりと後ろをふり返った。
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次の瞬間、ソックスは顔を強張らせ眼を剥いた。


ただならぬソックスの表情を見た私が後ろを振り向くと、ノーリードの大型犬がすぐ側にいた。
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そのゴールデン・レトリバーは、鼻を鳴らしながらこっちへ近づいてきた。


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そしてそのまま、ソックスのエサ場がある小さな公園へ入っていった。
「やれやれ、エサ場荒らしの次はノーリードの犬か‥‥」私は溜息をつきながら犬の後を追った。


<つづく>


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コメント

  1. 太巻きおばば | URL | -

    外で生きる猫ちゃん・・・
    厳しい環境の中で生きてますよね。
    せめて人間からの優しい愛情が有ったら・・・
    でもそんな物が有ったら、
    外猫ちゃんなんて居ないんですよね。

  2. はやとうり | URL | -

    このブログはいつ見ても切ないです
    コメントを入れようと思っても結局消してしまいます
    自分がこの子たちに何もしてあげられないからです

  3. wabi | URL | -

    返信

    太巻きおばばさんへ

    全ての人が優しい気持ちを持ち合わせていないことは、私も承知しています。
    野に暮らす小動物が疎ましいなら、近づかなければいいのです。
    小さい命を敢えて傷つける人の精神状態は、私には理解不可能です。
    ですから、その人たちへ言うべき言葉が見つかりません。



    はやとうりさんへ

    そんな想いをしてまで、コメントを寄せてくれたはやとうりさんに感謝します。
    私も海岸猫の他愛もない日常を紹介した方が精神的に楽なのですが、今回のような理不尽で陰湿な事件に目を瞑ると、さらなる精神的苦痛を招いてしまいます。
    海岸猫の実態を紹介するという当ブログの本旨にも背くことですし。
    茅ヶ崎の海岸猫に直接関わることができなくても、はやとうりさんの身の回りにも助けを求めている小さい命がいるはずです。
    そういう小さな命の存在を認めることだけでも、きっと彼らのためになると思います。

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