クロベエの受難

2010年12月07日 15:30

2010/12/07
湘南海岸を朱色に染める陽射しはあくまでも穏やかだが、肌を撫でる風は存外冷たい。
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船宿エリア PM03:45
船宿前には先客がいた。
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顔馴染みのキュウさんに寄り添っているのはカポネだった。


キュウさんに愛撫されるカポネの反応は、普通の猫と何ら変わらなかった。
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カポネの至福の表情を見た私は、さすがに興ざめた。
「お前、キャラが変わってきてるぞ」



らしくないカポネの態度に、キュウさんの表情も複雑だ。
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だが、こんなカポネがカワイイというコメントが最近多くなってきている。
「な、何故だ‥‥?」



一方こちらは誰が見てもカワイイ二匹‥‥
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仔猫もようやくこの場所に、そしてここの野良たちに慣れ親しんできたようだ。


新入り三毛が側に来ると、仔猫が歩み寄っていく。
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やはり私が感じたとおり、仔猫はこの三毛猫に母の面影を重ねていたようだ。


そして新入り三毛も、おそらくこの仔猫に我が子の姿を見ているのだろう。
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事情を知らぬ人がこの二匹を見たら、きっと仲睦まじい母娘だと思うに違いない。


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さっきから新入り三毛は何を見つめているのか‥‥?


視線の先には、国道へ続く階段があるばかりだ。
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いくら元居た家が恋しくても、あの階段は絶対上がってくれるなよ。


数年前、ここに居た野良が国道を走る車に轢かれ、命を落としている。
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「カポネ、いくら並外れた丈夫な体を持っているお前だって、走る車にかかったらひとたまりもないぞ」
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しつこいようだが、何度でも言う。「何があっても国道だけには近づくなよ」


コジローが船宿へ戻ってきていた。
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最近、コイツは漁港へ出かけては、そこに棲む二匹の野良を追い回していると聞いた。


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キュウさんが手招きしても、コジローの反応は冷ややかだった。


昨日姿を見せなかったマサムネを捜しに釣宿を訪ねたが、既にシャッターが下りた店先は深閑として、まさに猫の子一匹いない。
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ふと駐車場を見ると、クロベエが独りでいた。


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クロベエは明らかに怯えていた。


そのクロベエの姿を見た途端、新入り三毛が毛を逆立て威嚇をはじめた。
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クロベエは明らかに戸惑っている。
何故この三毛猫が、自分だけを疎むのか、と。



見兼ねた私は、三毛猫を制した。
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「どうしてクロベエだけを嫌うんだ、お前は?」


この三毛猫にも、クロベエを疎む相当の理由があるはずだ。
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過去において黒猫に酷い仕打ちを受けたのかもしれないな、と私は想像した。
だがそれでは、クロベエにとっては丸きりの八つ当たりで、迷惑千万なことだ。



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クロベエはコジローの陰に身を隠した。


それでも諦めない新入り三毛の姿を認めたクロベエは、身を翻した。
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クロベエの受難はつづく。


クロベエと新入り三毛の仲裁を兼ねて、食事の時間にした。
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チャチャさんが野良たちに逢いに来た。
先日から、私の心には一つの疑念が生まれていた。何故、キュウさんとチャチャさんは待ち合わせでもしているように同じ日にここを訪れるのか‥‥?
機会があったら訊いてみよう、と考えている。



そんな思いを巡らしている時、猫じゃらしを持った可愛い訪問者が現れた。
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真っ先に猫じゃらしへ跳び付いたのは、シロベエだった。


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新入り猫がいた頃は、二匹一緒によく遊んでいたのを思い出した。


カポネのお帰りだ。
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いつか、ねぐらの在り処を突き止めてやりたいと、私は思っている。


「猫の食い残し」という言葉があるが、ここの野良たちには当てはまらないようだ。
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お行儀良く、きれいに食べていた。


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食事を終えたクロベエは、足早に船宿を後にした。


今日もマサムネは姿を見せなかった。
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そのマサムネの姿を求めて、最近入り浸っている釣宿付近を見て回った。


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しかしマサムネの姿は、何処にもなかった。


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コメント

  1. mako | URL | aVoY0bc.

    こんにちは(^^)

    新入りの仔猫に新入りの三毛という安心出来る存在が出来てホッとしています(^^)
    クロベエには可哀想ですが・・・(笑)

    新入り三毛が見つめていた国道へ続く階段の写真の左下に
    茶色いコがいますね(^^)
    そのコを見つめていたのかもしれないですよ(笑)

    でもホントこんなすぐ近くに国道があると心配ですね。
    みんな余計な好奇心を持たないで欲しいです。

    私はカポネの面構えをコワイと思ったことはないですよ~
    カポネの昔を知らないからかもしれないですが、温厚そうに見えました。
    可愛いです(=ω=)
    新入り仔猫は足が短くてカポネそっくりになりそうですね(笑)

  2. 太巻きおばば | URL | -

    私もカポネ大好きです。
    太ってるので健康状態は大丈夫か?と
    心配になりますが・・・

    これから、寒くなるのに皆何処で過ごすのでしょうか・・・

    見る度に、悲しくなりますが、
    これも人間の責任。
    人間って、本当に罪作りな生き物ですね、
    勿論一部の人ですが・・・

  3. wabi | URL | -

    返信

    makoさんへ

    仔猫は母に甘えるように、新入り三毛の後をちょこちょこと付きまとっています。
    なかなか良い光景です。

    たしかに左隅にいますね、茶トラが。
    茶トラの存在は、撮影時にも編集時にも気がつきませんでした。

    野良が自ら進んで国道へ出ることはないですが、何かの拍子(苦手な犬の出現に驚くとか)でつい飛び出してしまうことがないか心配しています。
    この国道では多くの猫が犠牲になっていますから。

    私は未だにカポネの見た目をカワイイと感じることはないですが、態度は以前より大人しく、穏やかになったことは確かです。
    人にもずんぶん慣れましたし‥‥。



    太巻きおばばさんへ

    またカポネのファンが増えましたね。(笑)
    カポネの体は脂肪でブヨブヨした太り方ではなく、筋肉質の逞しい体格をしています。
    生まれつきなのか、生きるために必要だったのか判りませんが。

    ねぐらはそれぞれ違うようです。
    この辺りには雨露をしのげる場所がいくつかありますから、新入りたちもそこへ潜り込んでいると思われます。
    ただ本格的な寒さをしのげるかどうかは別ですが。

    本来猫は、人と一緒に暮らす生き物。
    ですから、野良猫という存在はあってはならないはず。
    狂った日本のペット事情が生んだ悲劇の象徴とも言えます。

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