遺影

2011年01月22日 22:03

2011年1月20日 夕刻の湘南海岸
ミリオン110120-01.jpg
ミリオンのエサ場近くでは、今日も護岸工事が行われていた。


ミリオン110120-02.jpg
砂を搬入するダンプカーの出入りが引っ切り無しに続いている。


そこから少し離れた防砂林の中で、ミリオンは永久(とわ)の眠りに就いている。
ミリオン110120-03.jpg
私は用意してきた遺影をそっと供えた。それは特集記事の最後を飾った妖艶な表情でこちらを見返す、プロフィール写真だ。


ミリオン110120-04.jpg


今回のミリオン逝去に対して多数の温かいコメント、メールを頂き感謝しています。
今はまだ全ての方に返信できませんが、時間が出来次第お返事を差し上げます。

私がしたことは正しかったのか‥‥?
ミリオンの最後の言葉が判らなかった私には何も言えない。

ただ、これだけは言える。
あのまま放置していれば、野良の常として、死期を悟ったミリオンは人目に触れない防砂林の奥深くに身を隠し、独り寂しく癌に蝕まれて死んでいっただろうと。
そして次に待つのは死肉を漁るカラスの攻撃だ。奴らの鋭い嘴でミリオンの身体はズタズタに引き裂かれてしまう。
ミリオンに意識がなければ苦痛はないが、息があるうちから彼らの攻撃は容赦なく始まるだろう。
私は以前、カラスについばまれたタヌキの亡骸を防砂林で見たことがあるが、骨もあらかた無くなっていた。

ミリオンを保護などせず、生まれ育った海岸で静かに死期を迎えさせてやるべきだという謗りに近い公開コメントを寄せてきたヒトがいたが、あまりに無知で身勝手なその内容に承認する気にもならなかった。
この人物とは以前ミリオン保護について口論したことがある。
その際聞いた理屈だとミケやサンマも保護せず放置しろということになる。
これが無分別な若者なら分かるが、眼鏡をかけた物分りが良さそうな50男だから始末が悪い。
コメントの最後には私に向かって「安眠できると思うなよ」と脅しの文句まで付け加える念の入れようだ。
まさに知性と人格を疑う内容に終始している。ふくよかな奥さんと海岸散策するのは構わないが、他の海岸猫には係わって欲しくないものだ。保護するときにまた邪魔をされては堪らない。
この手のニンゲンと接すると、怒りより虚しさを感じてしまう。


野良が外で安らかに死を迎えることなど出来はしないのだ。



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コメント

  1. ゆうたん@ | URL | 4CvheNDY

    wabiさんのおっしゃるとおりです。
    癌におかされたミリオンちゃんが、生まれ育った海岸で「静かに」息を引き取る・・・という想像は、
    人間のセンチメンタリズムの産物以外の何ものでもありません。
    あえてこの点にのみ述べさせて頂くならば
    癌は身体の中で膨れ上がり、皮膚を裂いてしまいます。
    血を流し痛みに耐え続けなくてはならないのです。静かに息を引き取ることは難しいでしょう。
    wabiさん、保護にあたられた皆様、本当にお疲れ様でした。
    そして、ブログへの掲載をありがとうございました。

  2. ぽきまむ | URL | qmvPwGd.

    こんばんは
    昨日のコメントにも書きましたが
    遺影になさったミリオンの写真が好きです
    いつか、ミリオンに逢いに行きます 
    私の夫は1999年秋に歯肉にできた扁平上皮癌のため亡くなりました
    同じ頃に産まれたミリオン
    ミリオンの一生は長かったのでしょうか、短かったのでしようか
    長さなど関係ないのよ、遺影の写真がそう言っているようにみえます
    ミリオンに笑われそうです
    ミケにも逢いたいです
    wabiさん、ご自分を一番大切になさってください

  3. ito | URL | -

    “物分りが良さそうな50男”さんは、生まれ育ったご自宅で病に倒れても、誰も呼ばずに誇りを持って、ひとり静かに死期をお迎えになるのですね。
    ご立派ですが、野良たちがそれを望むとは思えません。
    野良猫はヤマネコを品種改良したイエネコであり野生動物ではありません。
    野生に近い本能を持っているので“ノラネコ”として生きられるだけです。
    人間に寄り添って生きるのがイエネコの自然な姿です。野良猫という形自体が不自然なんです。
    苦痛も飢えも恐怖も無い安心の中、見守られて穏やかに死期を迎えられるシアワセは、ひともイエネコも同じです。
    ミリオンちゃん、頑張ったね、お疲れ様。
    穏やかに旅立てて本当に良かった。
    wabiさん、どうか、少し、ゆっくり、休んでください。

  4. 太巻きおばば | URL | -

    wabiさんの言葉は重みが有ります。
    これを多くの人に読んで欲しい。
    それでも、ペットを捨てる人が居るでしょうか・・・

  5. 野良猫 | URL | -

    カラスの攻撃はそれは悲惨です 今家にいるマックという雌猫はおや別れした直後に後ろ足を襲われ今もまともには座れないのにヘランダから毎朝カラスをにらんで
    その後必ずヴーとうなりながら狭い家の中を走ります
    ここを読むたびに泣けてきますあんな人間が子供を育てるととんでもない人間ができる
    自分の親をも殺しかねない

  6. kiyora203 | URL | -

    webi様
    初めてのコメント失礼致します
    こちらのブログに出会えたこと感謝しております
    本当にありがとうございます

    貴方の行動、ご意見に心から同意します

  7. yu | URL | 65jJC2fQ

    昨年初夏に海岸近くのサーフショップが並ぶ通りで三人の青年がカラスに向かって怒鳴ってました。なにしてるんだろうかと自転車で通りすぎようとした瞬間、私は固まりました。カラスは黒い塊を乱暴に突いたりむしったりしていて・・・その塊はまだ生後間もないと思われる黒い小さな仔猫だった。その仔は既に眼球を両目とも奪われていて体も目を伏せたくなるほど悲惨に変わり果てた姿でショックが大きすぎました。大人の私だって道端で大声で怒鳴りながら攻撃的なカラスを追い払おうとしていた青年たちの気持ちを咄嗟に汲むことが出来たし。こいつだけは許せないって思えたし。今でもその場所を通るとあの仔の姿を思いだして胸がしめつけられます。まだ息があるうちから襲われたんだろうか、母猫はさがしていないだろうか、色んなことを考えました。目の当たりにした野良の厳しい現実を思い知って怒りと悲しみでいっぱいになった忘れられない日の記憶です。

    野良が外で安らかに死期を迎えるはずなどない。wabiさん、本当にその通りです。私もゆうたんさんと同じように感じました。

    ミリオンの初七日でしたね。虹の橋には先立った家族がお迎えにきていたでしょうか。癌と闘いながら最期まで頑張って生きたミリオン、もう全てのことから開放されてママの傍らでうんと甘えていてほしいです。人間同士がいがみ合い続けていたら彼女の魂はきっと悲しみます。

  8. ひまわり | URL | -

    ミリオンちゃんは、本当に愛によって天国にいかれました。
    本当に愛のある方々によって、送られて幸せでした。
    私も少し離れた大きな公園の捨て猫達のところに行きますが、
    「君達が、捨て猫を増やして居るようなものだ!処分しかないのだ!」と、
    いきまいて言われ(その地では名士といわれている方だそうですが)
    口論になりました。
    何もしないのに、口だけ出さないで下さいと言いました。
    立派な方なら、それなりの答えを下さいと言ってからは姿を見せません。
    私の友人は、「猫の恨みって怖いんですよ!知ってます?」なんてまで言いました。
    悲しい話がありますが、内容は書けません。

    愛情がある方達が、誠意で面倒を見ているのです。
    それを、野垂れ死になど決してさせられないのです。
    自分の事のように思ってしまいます。
    wabiさん。ありがとうございました。
    心無い方の言葉は、痛みます。
    同じ人間として、虚しすぎます。

    心から冥福を祈ります。
     


  9. ねこやしき | URL | ezOaKyPo

    心から感謝

    wabiさん、そしてボランティアの方々、協力してくださったすべての方々、本当にありがとうございました。
    12年間の生涯の最後まで、食事をはじめ、様々な優しい気遣いをずっと受けて、ミリオンちゃんはとても幸せだったと思います。

    小さな命をいとおしく思い、その子の幸せを心から願い、ご自身の忙しい生活のかたわら、実際の行動において猫たちに関わるwabiさんはじめ優しい方たちに深く感謝いたします。


  10. たかたん | URL | NM1EMLgs

    こんにちわ。

    お久しぶりです。
    ここの所、ただ読んでいるだけで過ごしました。
    コメントを書こうかどうか、迷いました。
    コメントを書こうとしても、脈絡がなくなりやめてしまうと、そんな所でした。
    僕は、思います。
    ミリオンの最後の泣き声は、きっとwabiさんとその仲間の人達への別れと感謝の言葉だったんだと思います。
    僕は、そう信じてます。

  11. るいねこ | URL | -

    wabiさん、お疲れさまでした。
    ミリオンちゃん、安らかに天国に旅立ったことと思います。

    脅しのようなコメントをつけた人には、十分ご注意してくださいね。
    ヒトは話しができて意志疎通ができるはずなのに、通用しないヒトがいるのは事実です。

  12. いちこ | URL | -

    wabiさん、間違ってなんかいませんよ
    最後のミリオンの言葉は
    「ありがとう」です
    そして、ここを訪れる人の殆どが
    「ありがとう」を伝えたいと思っているはずですよ
    wabiさんに伝わるといいな・・・

  13. wabi | URL | -

    コメントありがとうございます

    ゆうたん@さんへ

    病気や怪我で弱った野良は、いつの間にか姿を見せなくなります。
    西のエサ場の野良たちは、そうやって数を減らしていきました。
    彼らが何処へ行ったのか‥‥誰も知りません。



    ぽきまむさんへ

    私もこの写真が大好きです。
    ミリオンの艶っぽい流し目が何かを語っているようで‥‥

    ミケやミリオンに逢いたくなったらメールください。



    itoさんへ

    全ての生き物は、苦痛なく旅立つことを願っています。
    itoさんが言うように野良にしても同じです。
    ミリオンをあのまま放置したら、悲惨な最期を迎えていたでしょう。
    それを知らないニンゲンがいること自体信じられないことです。



    太巻きおばばさんへ

    小さな生命(いのち)を粗末にするニンゲンに未来はないでしょう。
    いずれその罰は、わが身に降り掛かってくるはずです。



    野良猫さんへ

    カラスは生きている小動物をも攻撃します。
    以前、サンマもカラスの攻撃を受けたことがあります。



    kiyora203さんへ


    こちらこそご訪問頂き感謝しています。

    これからも海岸猫共々応援宜しくお願いいたします。



    yuさんへ

    yuさんの目撃談、まさにヒッチコックの『鳥』の思わせる悲惨な光景ですね。
    カラスたちはエサとなる獲物の柔らかな部分を容赦なく攻撃してきます。
    それは眼球であり、内臓です。

    ミリオンの右耳はきれいに縫合され、痛みも痒みも感じることなく、安らかに召されました。
    それだけが救いです。



    ひまわりさんへ

    心無い傲慢なニンゲンは何処にでもいます。
    彼らは根本的に勘違いをしているのです。
    野良を作ったのは我々人間であることを忘れて、的外れなことを言っているだけ。
    悲しいですが、この類のニンゲンが多くいるのも事実です。



    ねこやしきさんへ

    我々の行動に賛同していただき、感謝しています。

    儚く小さな命だからこそ、守っていかなければいけないのです。
    彼らは助けがないと、生きていけないのですから。



    たかたんさんへ

    ミリオン最期の言葉‥‥私には分かりませんでしたが、怒りからくる言葉でなかったことは確かです。
    抜糸を終えたミリオンは、私の愛撫に応えていましたから。



    るいねこさんへ

    この手のニンゲンを相手するほど、私も暇ではないので安心してください。

    ミリオンなら私たちのやった事を分かってくれるはずだと思います。



    いちこさんへ

    ありがとうございます。

    ミリオンもそう思ってくれていると信じたいです。

    私としては、痛みも痒みもない体で旅立ってくれたことが救いです。

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