カポネの事情

2011年02月24日 23:50

砂浜に降りた私の頭上を、両の翼に風を受けて鳶がのんびりと浮遊していた。
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船宿エリア
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私が船宿へ着くと、まずミイロが姿を見せた。


次に姿を現したのはマサムネだった。
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最近のマサムネは何故かよそよそしい。主役の座を降ろすと脅したことを根に持っているのだろうか‥‥?


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久しぶりにアイが船宿前に現れた。


アイは私の姿を認めると、すぐに駆け寄ってきた。
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そして私の脚に何度も体をすり寄せた。


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このシャムの血を受け継ぐ野良は少々気分屋なところがあり、こうして親密さを表す時と逆に妙につれない時がある。


諍う声がしたので駆けつけると、先日見た長毛のシロ茶がいた。
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この猫、未だ家猫なのか野良なのかさえ判っていない。


シロ茶が消えた柵の向こうを、見慣れた野良が横切っていくのが見えた。
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「シロ茶と争っていたのはシロベエ、お前か?」


いつの間にかアイと新入り仔猫が側に来ていた。このエリアの野良は総じて物見高い。
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ほら、ここにも野次馬がいる。


船宿へ戻ると、例のハチワレの姿が目に入った。「このエサ場も最近賑わってきたなぁ‥‥」
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「ミイロ、アイツをしつこく追うのはもうやめときな」


と、その時、さっき垣間見た野良が姿を見せた。やはりカポネだった。
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ところが、カポネは私に一瞥もくれないで、船宿を素通りしていった。


「オーイ、カポネ、腹は減っていないのか?」
そう私が声をかけても、何故かカポネは私など眼中にないとばかりに一度もふり返らず歩き去っていく。

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そんなカポネのにべない態度に私は少々戸惑った。


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カポネが去ると、ライバルであるシシマルが姿を現した。


そしてカポネが去った方を見やりながら大きなアクビをした。
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漁港に遠征していた『浜の伊達男』のご帰還だ。
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「コジロー、漁港の野良が迷惑がっているから、あいつらを追い回すのもうやめなよ」


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野良たちが船宿の水場に集まってきた。


この時刻あまり姿を見せないコユキまで船宿へやって来た。
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ただ自分の指定席である室外機にマサムネが陣取っているのが気に入らないのか、いつもより不機嫌そうだ。


よく見ると、目ヤニで汚れていたコユキの顔もずいぶんキレイになっていた。
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そう思った私にコユキは大きなアクビで応えた。


クロベエがおどおどとした様子で船宿へ近づいてきた。
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でも仲間がいる水場に近づこうとしない。「苦手としているカポネもミイロもいないのに何故なんだ、クロベエ‥‥?」


私が猫缶を取り出すと、野良たちがその周りに集結してきた。
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新入り仔猫は待ちきれない様子で猫缶に寄り添ったままだ。


しかしこの時になってもカポネが姿を見せることはなかった。
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カポネためにこれ以上野良たちを待たせる訳にはいかなかったので、私は猫缶を開けた。


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自分の分を食べ終えた新入り仔猫がクロベエの猫缶に触手を伸ばそうとしている。


クロベエと新入り仔猫の睨み合いが始まった。
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だがその睨み合いは長く続かなかった。心優しいクロベエがすぐに新入り仔猫に猫缶を譲ったからだ。


その時だった、カポネが再び姿を見せたのは。
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カポネはゆっくりと船宿に近づくと、私のリュックに歩み寄った。


私はこういう時のために持っていた予備の猫缶を開け、カポネに与えた。
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カポネは多くのギャラリーが注視する中、悠然と食事をつづけた。
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その最中、数匹の野良たちが慌しい動きを見せだした。
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特攻隊長のミイロも警戒の色を露わにしている。


その原因はまたこの子だった。
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「いったいお前は何者なんだ?近くに家があるのか‥‥それともここへ迷い込んできたのか?」


「まさか捨てられたんじゃないだろうな‥‥」
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何者にせよ、人には慣れていないようだ。警戒の視線を私に放つと、シロ茶はまたしても物陰に姿を消した。


船宿へ戻るとカポネの姿は既になく、代わりにカラスが舞い降りていた。
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カラスが近づいても、誰も騒がず泰然と構えている。ホントにここの野良たちは穏やかな性格の持ち主ばかりだ。


私はカポネを捜した。すると夕陽を全身で浴びているカポネの姿が目に入った。
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カポネは穏やかな表情で夕陽に眼を細めている。


私の後を追ってきたミイロと新入り仔猫がカポネの側に寄ってきた。
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新入り仔猫はカポネにそっと体をすり付けた。そう言えば、この二匹毛色が似ている。
「カポネの落し胤か‥‥?」



しばらくすると、カポネは用事があるかのようにその場から足早に去っていった。
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カポネが何故船宿に留まらなくなったのか‥‥それには明確な理由があった。
しかし私はそのことに全く気づいていなかった。この時はまだ‥‥。



ミイロならカポネのその変化に気づいていたのかも知れない。
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だがこの時の私はミイロに訊ねることさえ思い浮かばなかったのだ。


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私がカポネの事情を知ったのは2日後のことだった。



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コメント

  1. mimi | URL | tHX44QXM

    wabiさん

    毎日お疲れさまです。

    ミイロの写真奇麗にとれてますね。

    ところで、、、とても気になってます、カボネの事情。
    またまた何かあったんでしょうか??
    心配事でなければいいのですが。。

  2. syoko | URL | sH7FMugQ

    wabiさん、こんばんは。

    カポネくん、傷もだいぶ癒えて表情がしっかりしてきたように見えます。
    元気になってほんとうに良かった♪

    それにしても「カポネの事情」気になってしかたないです。
    できれば、良いことであって欲しい・・・

  3. いちこ | URL | -

    こんにちは、wabiさん。
    カポネの傷、しっかり乾いていますから、もう大丈夫ですよね。
    一時は顔つきが変わってしまっていたので、本当に心配でしたが、
    怪我をする前の顔に戻りつつあるので、こちらも安心です。
    それにしてもカポネ、
    どんな事情があるのか・・・
    良い事でありますように。

    いつもありがとうございます。

  4. wabi | URL | -

    コメントありがとうございます

    mimiさんへ

    カポネの事情‥‥それは『春』の訪れでした。
    しかし船宿エリアのメスたちは全て避妊済みなので
    釣餌エリアへ頻繁に行っているのでしょう。



    syokoさんへ

    カポネは怪我をする前の状態にほぼ戻っています。
    あとは頭のカサブタが取れるのを待つだけ。

    他の方へのコメント返しにも書きましたが、
    カポネに一足早い『春』がやってきました。
    それが良いことなのか、悪いことなのか、私には判りません。



    いちこさんへ


    カポネの傷は全て癒えたようです。
    一時は覇気のない顔をしていましたが、今は穏やかな表情を取り戻しています。

    カポネの事情は記事に書きましたが、『春』の訪れです。
    同性としては同情する部分も多いのですが、こればかりはカポネ自身で解決するしかありません。

    本当の春が来ることを願っています。

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