新しい遊具 その弐

2011年03月24日 11:30

新し物好きのミイロは興味深そうにトレーラーを調べはじめた。
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そしてついにはトレーラーの下に座りこんでしまった。
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いつまで経っても動かないミイロに業を煮やした船宿のご主人が車から降りてきた。
ご主人に「危ないだろ!」と咎められると、ミイロはやっと重い腰をあげた。



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だがミイロが新たなモノへの関心を失くしたわけではない。


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ミイロは水上バイクを積載したトレーラーを凝視したままだ。


そのミイロが船宿を去るTANYさんの後を追った。
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ミイロは船宿へ遺棄されるまで人に飼われていた。だからだろうか、こうやって優しい人を慕うのは‥‥?


TANYさんも別れを惜しむようにミイロを遊びに誘う。
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まだ若いミイロはすぐさまその誘いに乗った。
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おそらく家猫だったときには、こうやって遊んでもらっていたのだろう‥‥。
「なのにお前は捨てられた‥‥」私はミイロの無邪気な様子を見るたびに、やるせない気持ちになる。



束の間とはいえ、船宿の野良たちへ優しさを与えたTANYさんが帰っていく。
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ミイロと一緒に戻った船宿に野良の姿はなかった。
「皆何処へ行ったんだ?新しい遊具にも飽きたのか‥‥」



何気なく駐車場を見やった私は意外な光景を目にした。
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船宿の駐車場には数台の水上バイクが置いてあるが、シシマルはこれまで一切関心を示さなかった。
シシマルが水上バイクの上にいるのを、私は初めて見た。



誰よりも早くこの新しい遊具に関心を示したミイロは、躊躇うことなく跳びのった。
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『RESCUE』と描かれたこの水上バイク‥‥通常のモノより高性能だろうと思われる。そしてまた、高額だとも思われた。


この水上バイクが如何なる理由で此処へ運ばれたのか私には分からないが、野良には分不相応な遊具であることだけは確かだ。
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私は祈った。シシマルが、シートで爪を研ぐことなどないようにと。


その祈りが通じたのか、シシマルがバイクから跳び下りた。
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ところが安堵したのも束の間、違う野良の姿がタンデムシートの上にあった。


「クロベエ、お前もか‥‥!」
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シシマルが去り際に振りかえった視線の先を辿ると‥‥。


此処にもう一匹、新しい遊具を好奇の眼で見つめる野良がいた。
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どうやら野良の男子の眼にも、この手の乗りモノは魅力的に映るようだ。


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水上バイクを見上げるマサムネの表情には警戒と好奇が入り交じっている。


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意を決してトレーラーの上に乗ったマサムネだったが‥‥


隻眼ゆえに距離感が掴めないのか、トレーラー上をうろうろと歩き回るばかりだ。
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新しい遊具で興じることを諦めたマサムネに代わって、母であるシズクが登場した。


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探究心の強いシズクは2台のマシンを仔細に点検している。


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ひと通り点検を終えたシズクは操縦席に座ると、得意満面で周りを見回した。


「おいシズク、いったい誰をレスキューするつもりなんだ?」
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出来れば、突然消息を絶った海岸猫の安否を確認してくれると嬉しいのだが‥‥。


今月に入って船宿へ姿を見せなくなった野良がいる。
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このエリアのどの野良に訊いても、誰もその行方を知らないという。


怪我が癒えてやっと元の状態に戻った矢先の失踪だった。
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「カポネよ、お前はいったい全体何処へ行ったんだ!?」


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コメント

  1. 本当にどこへ行ってしまったのでしょう…
    私もこんな別れを幾度となく経験し、そのつど言いようもない悲しみを味わってきました。
    「明日またね」と言って、その日を境に永遠のさよなら…
    それを恐れるゆえに、捕獲可能な子は“大家族の我が家”ではあるけれど、一日も早く連れて帰りたいと思ってしまう。(傲慢かもしれませんが…)
    一年くらいエサ場でのんびり暮らし、それで満足しているとばかり思っていたのに、どんな心境の変化か、急によそに旅立って行ってしまうことがあります。特にオス猫は発情期とともに移動してしまうケースが多いようです。
    はじめの頃は死んだのかと思っていましたが、必ずしもそうでないことを後で知りました。
    かれらは不思議です。人間とは違う、とつくづく思うのです。
    ただただ幸せであってくれることを祈るのみです。

  2. syoko | URL | sH7FMugQ

    wabiさん、こんばんは。

    腰の具合はいかがですか?
    ご無理なさらず、ゆっくり養生してくださいね。

    カポネくん、消息不明なんですね・・・
    ずっとブログに登場しないので、なんとなくそんな気はしておりましたが、彼の姿が無いと、やはり寂しいですし、とても心配です。
    ひょっこりと元気な姿で現れてくれることを、心から祈っております。

  3. みい | URL | -

    やっぱりカポネ・・

    wabiさんこんにちは。
    カポネがいないなぁ・・と思ってましたが、やっぱりそうでしたか。猫は本当に不思議ですよね。我が家でも、家で暮らしてる子とは別にごはんだけ朝晩もらいに来る子が何匹もいたのですが、ぷっつりと姿を見せなくなるんですよね。何不自由ないはずなのに・・・でもまたまた不思議なことに半年くらいたって突然現れたり・・。私が通っている山頂でも(私はお山にゃんこ達と呼んでます)いなくなった子が何匹もいます。他に餌場はないのに。カポネは恋人を追っかけて行ってしまったのでしょうか。元気ならいいんですが。
    それにしても、見たことない物にはみんな興味津津なんですねー!かわいいです。

  4. きょう | URL | -

    こんにちは

    やっぱりカポネだったんですね。
    存在感のあるあの顔(失礼)、姿、いないととても寂しいし心配です。
    ひょっこり、帰ってきてくれる事を願います。

    水上バイクの上にいるシシマルの写真、ナイスショットですね^^
    みんな新しいものは気になるんでしょう。
    みんな良い表情してますね^^

  5. ごめんなさい、まだ最初から全て読んでないので分かりませんが、ねこやしきさんのおっしゃるように、去勢していないのならガールフレンドとどこかで一緒にいるのかも。そして、そこの雌猫の優しい飼い主さんが、カポネを受け入れてくださってると、思いたいですね。

  6. wabi | URL | -

    コメントありがとうございました

    ねこやしきさんへ

    私が知る『西のエサ場』には以前十数匹の野良がいましたが、今は1、2匹を残して姿を消してしまいました。
    健康状態に問題があった野良もいましたが、若い野良もある日突然行方知れずになり、
    その後誰も目撃していません。
    いったい皆何処へ行ったのでしょう‥‥?

    失踪直前に発情していたカポネがメスを求め移動したことは想像できますが、海岸猫のほとんどは避妊手術を受けていることから、既に海岸を離れたのではと思っています。

    野良として逞しく生きてきた彼のことですから、きっと何処かで元気でいると信じています。



    syokoさんへ

    お気遣いありがとうございます。
    急激な動きをしなければ痛みを感じることはなくなりました。

    最近何かとお騒がせしているカポネが行方知れずになり、彼を知る人も皆心配しています。
    私の予想に反してすっかり人気者になったカポネ‥‥
    彼に不在を知り寂しいと感じている地元の人も多くいます。
    大怪我をした時も驚異的な回復力を見せてくれた彼のことですから逞しく生きていると思います。



    みいさんへ

    最近何かとお騒がせしているカポネが、再び我々の心に心配の波紋を広げています。

    気まぐれが信条の猫ですから、人の思惑を顧みることはありません。
    なかんずく野良は自由きままですから、我々の物差しで測ることも出来ず戸惑うこともしょっちゅうですね。
    果たしてカポネが何処へ行ったのか‥‥誰も分かりませんし、目撃もしていません。
    本当に、ある日忽然姿を消してしまいました。
    私もカポネが元気でいることを祈っています。



    きょうさんへ

    船宿を訪れる人も、カポネがいないと寂しそうに帰っていきます。
    彼のキャラクターは何故か我々を惹きつけてやまないようです。

    シシマルが高いところに登ることはありません。
    ですからこの水上バイクはよほど気に入ったのでしょう。
    操縦席に座ったシズクも嬉しそうでした。



    hellskitchencatslady 由加利さんへ

    たしかにカポネは発情していましたが、居なくなる直前にはその徴候もなくなり
    落ち着いていたのですが‥‥。
    カポネが今何処で暮らしているのか‥‥私自身はもう海岸にはいないような気がしています。
    ただ彼はベテラン野良ですから、元気でいると思っています。

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