物憂い午後 その弐『来訪者』

2011年06月08日 22:30

船宿エリア
船宿110518-34.jpg
ミイロは物憂げな表情で静かに目を瞑った。


そこへコジローが戻ってきた。
船宿110518-35.jpg
コジローのことだから、また漁港へ出張っていたのだろう。


ツバサはそのコジローにそっと寄り添うと‥‥、
船宿110518-36.jpg
そのまま体を預けるようにして地面に横たわった。


コジローはそんなツバサを優しく受けとめている‥‥。
船宿110518-37.jpg
ほかの猫との接触を極力避けるコジローだけに、私の目には意外な光景に映る。



船宿110518-38.jpg
チャチャさんが船宿へ向かうと、野良たちはその後を追った。


船宿の水場には、チャチャさんの来訪を知ったほかの野良も集まってきた。
船宿110518-39.jpg


チャチャさんはそんな野良たちに急かされるように、持参したキャットフードをトレイに盛りはじめた。
船宿110518-40.jpg
ミイロは相変わらず、食べ物に対して無関心だ。


船宿110518-41.jpg
クロベエは、自分を敵視するミイロがいる水場へ近づこうとしない。


事情を知っているチャチャさんがクロベエの側へトレイをおいた。
船宿110518-42.jpg
このようにクロベエは何かと手間のかかる野良だが、大人しく臆病なコイツを見ているとどうしても不憫に思えてしまうのだ。


何事にも控えめなマサムネが食事に有り付くのは、大抵一番最後になる。
船宿110518-43.jpg
これほど慎み深い野良を、私はほかに知らない。


チャチャさんが訪れたせいで、さっきまでの沈んだ空気は雲散したようだ。
船宿110518-44.jpg
ただ独りミイロを除いて‥‥。


水場へ近づかず険しい表情でこちらの様子を窺っているコジロー
船宿110518-45.jpg
ちなみに、コジローが警戒しているのはシロベエだ。


去勢手術を受けたシロベエは、それ以前に比べてずいぶん穏やかになったのだが、何故かコジローにだけは未だ敵意を露にする。
船宿110518-46.jpg
仕方ないので、コジローに猫缶をデリバリーしてやった。


船宿110518-47.jpg
ミイロが近くにいると食が進まないクロベエは、結局水場から離れたココで食事をすることになった。


腹が満たされていたらしく、コジローは猫缶を殆ど残した。
船宿110518-48.jpg
そのコジローの残りは、クロベエがキレイに始末してくれるハズだ。


コジローはちらりと船宿を振りかえると‥‥、
船宿110518-49.jpg
ゆっくりとした足取りで漁港へ向かっていった。


最近のコジローはシロベエとの軋轢もあって、殆どの時間を漁港で過ごしている。
船宿110518-50.jpg
“浜の伊達男”“船宿のクールガイ”などの異名を持つこの野良も、無益な争いは避けたいようだ。


食事を終えたクロベエが去り難そうに佇んでいる。
船宿110518-52.jpg
しかし、その表情は思いのほか険しい。


クロベエが見つめていた先にいたのはミイロだった。
船宿110518-51.jpg
クロベエを見つめるミイロの表情も、これまた険しいものだった。


船宿110518-53.jpg
そんな険悪な空気の中、チャチャさんにブラッシングされるマサムネ。


此処で生まれた生粋の野良であるマサムネは、ブラッシングなど殆どされたことがないはず‥‥。
船宿110518-54.jpg
よほど気持ちが良いのだろう‥‥、マサムネは恍惚とした表情を見せている。


船宿を離れたミイロが植込みの中をしきりと気にしている。
船宿110518-55.jpg
そこには潜んでいたのは“キジトラA”だった。


このエリアには最近、2匹のキジトラが出没しているが、これはそのうちの1匹。
船宿110518-56.jpg
このキジトラは警戒心が強いことから、最近遺棄されたのではなく、何処かから流れてきた野良だと思われる。
キジトラキジトラ その弐『確認』


船宿110518-57.jpg
“特攻隊長”と呼ばれるほどアグレッシブなミイロだが、このキジトラAに挑むことはない。


相手の力を推し測って敵わないと悟っているのか‥‥、
船宿110518-58.jpg
それともキジトラAの境遇をおもんぱかって、エリアへの侵犯を許しているのだろうか?


船宿110518-59.jpg
どちらにせよ、無用な諍いは起こしてほしくないものだ。


船宿110518-60.jpg
「お前もアウエーの此処では大人しくしていろよ」


船宿110518-61.jpg


船宿110518-62.jpg
遅れてやってきた“気まぐれレディー”のアイにも漏れなく猫缶が振る舞われた。


ミイロはやはりキジトラAが気になっているのだろう、植込みに向かって動かなくなった。
船宿110518-63.jpg
“特攻隊長”のミイロは、エリアの“警備隊長”でもある。


ツバサが側にきて甘えたが‥‥、
船宿110518-64.jpg
ミイロは植込みを見つめたまま、にべない態度であしらった。


そんな緊迫した空気の中、猫じゃらしと遊ぶ脳天気な野良がいる。
船宿110518-64-65-01.jpg


それは今年4歳になる“オヤジ猫”のマサムネだ。
船宿110518-64-65-02.jpg
ブラッシング同様、こうして猫じゃらしで遊んでもらったことも今まで殆どなかったのだろう。





最近のツバサはこうして独りでいることが多くなった。
船宿110518-65.jpg
此処に遺棄された直後のツバサは、鳴いてばかりいる弱虫猫だった。


船宿110518-66.jpg
まだまだコドモの部分も多く残っているが、ツバサが時折見せる表情はオトナの風情を感じさせる。


船宿110518-67.jpg
でもお前には、このまま此処でオトナになって欲しくないのだが‥‥。



ブログランキングに参加中
気に入って頂けたら下のバナーをクリックしてください
にほんブログ村 猫ブログ 野良猫へ
いつも応援ありがとうございます

関連記事
スポンサーサイト


コメント

  1. mimi | URL | tHX44QXM

    wabiさん

    更新ありがとうございます。

    みんな穏やかなお顔で、拝見しいると、どの猫ちゃんにも
    里親さんが見つかって幸せになってほしいと思ってしまいます。
    ツバサ君も大きくなりましたね。
    大人っぽいお顔になりましたわ!

    う~ん、また会いにいかなくては。。

    体調お気をつけてくださいね。

  2. wabi | URL | -

    コメントありがとうございます

    mimiさんへ

    このエリアへ現れて既に半年、ツバサもすっかりオトナになりました。
    以前のようにミイロの後を付いて回ることも少なくなり、独りでいることが多くなりました。
    もう親離れの時期ですね‥‥。

    梅雨が明けた頃、また茅ケ崎へいらしてください。
    もちろんその前でも一向に構いません。

コメントの投稿

(コメント編集・削除に必要)
(管理者にだけ表示を許可する)